2020年5月5日火曜日

オンライン講義のよいところ(FD編)

オンライン講義体制がだいぶ軌道にのってきて,私の所属する学部では,オンライン講義のノウハウを教員間で共有しようという動きが自発的な感じで顕在化するようになってきた.よいことですな.自助努力,自助努力.

「隣の先生何するものぞ?」

さて,以前の「オンライン講義のよいところ」では,学生の反応が対面より良いんじゃない?ということを指摘した.今回は,オンライン講義ってFDにも良いんじゃない?っていうことを考えてみたい.なお,FDとは皆さんご存知とは思うがFaculty Development,すなわち教員教育のことである.

これまでの対面講義方式では,基本的に,他の先生方の講義を聴講する機会はほとんどなかった.私の所属する学部では,FD活動の一環として,オムニバス形式で実施している科目については「他の先生が担当している回をできるだけ聴講して,気付いたメモを提出するように」という活動を行っていたが,まあ,それだけだった.なお,これはオムニバス形式の講義なので,自分が担当する回の前の回に参加することで,講義の連続性を担保しようという狙いもあり,それはそれで良い試みなのではないかなと考えている.

しかし,それにしても他の講義については,皆さんどんな講義をされているのかということに関しては,先生方の自主性にお任せで,よほど問題が発生しない限りは全面的な信頼を置いてお願いしていた.これはまあ,大学の権威を保つためにも重要なスタンスではないかとも考えられるが,旧態依然としたやり方ではあった.

組織的な教育提供へ一歩前進できたか

一方で,語学教育や初年次教育の基礎ゼミなど,組織として,ワンチームで進めなければならないタイプの授業については,それぞれ担当者が話し合いながら進めてきた.しかし,さすがにシラバスの共通化と基本となる資料やテキストの共有くらいが関の山で,それ以上の教育法に関しては,やはり個を尊重するスタンスを採用していた.これが,オンライン講義で少し状況が変わってきたようにみえる.

オンライン講義の準備はやはり大変で,できればその苦労はなるべく軽減したいところ.そこで,オンライン講義ではリソースの一元化をわりと簡単に測ることができるという点に,皆さん,気付き始めた.たとえばうちの基礎演習では,何名かが共通資料を作り(私も作った),それを共有,あとは各教員が補足するという体制を取り始めている.

このようにすれば,各教員は個別の学生指導についてきめ細かな対応をとることができるし,今回,とくに気付きが大きかったのは「ああ,あの先生はこんな話し方するんだな」というもの.もちろん私のいま所属している学部は比較的こぢんまりとした組織であり,教授会の発言等でパーソナリティはよく存じ上げている皆さんだが,講義のときの説明の仕方など,あらためて学ぶ点は多かったと感じている.

ということで,オンライン講義はFDにも効果的なのではないかというお話でした.

担当の先生が作ってくださった動画のひとコマ

3 件のコメント:

  1. Iです。モザイクかけて頂かなくてもよかったのに…

    返信削除
    返信
    1. すいません,配慮し過ぎちゃいました

      削除
    2. これで声もエフェクトかけられたら、○視庁24時間密着特番で、ヤ◎ザか詐◉師になれたような達成感⁉︎ lol

      削除