第2週めをまとめます.
第8日
あれれ?本の紹介は終わったはずじゃあ…… ルール無視,天邪鬼が本領発揮というところでしょうか.気が変わったので今日もやります.
故・阿佐田哲也の「Aクラス麻雀」です.今読み返すと,むむ?そう?と思うところも無きにしもあらずですが,青春時代のバイブルでございました(そんな学生時代を送っていた人物がいまや学生に対して「ゲームに耽溺して時間を無為にすごすなよー」とか言っているんだから臍で茶が沸くとはまさにこのことか)
阿佐田哲也といえば「麻雀放浪記」も傑作です.坊や哲,ドサ健,チン六,出目徳…… 個性的なキャラクターに痺れますな.これももう,何度読み返したことか.
明日はハードボイルド小説のお話でもしますかね(7日じゃ,足りません)
第9日
しつこく本の紹介です.飽きるまでやるよ.
というわけで昨日の予告通り,今日はハードボイルドからの1冊です.原りょう(←漢字が出ない)か藤原伊織か悩みましたが,世紀の寡作作家,原りょうのデビュー作を紹介します.「そして夜は甦る」.次作の「私が殺した少女」のほうが有名かな?私立探偵沢崎が活躍するハードボイルドの世界.チャンドラーとか好きな人だったらぜったいハマるはず.和製ハードボイルドとバカにすることなかれ.調べたら2年ほど前に久しぶりに新作が出てました.読まねば.
藤原伊織も根強いファンが多い作家ですよね.「テロリストのパラソル」は読んだことがある人もいるのでは?「てのひらの闇」もヨイ.たいへん残念なことに十数年前に亡くなってしまいました.もっと読みたかった.遺作となった作品は途中で話が終わってしまってなんだかモヤモヤした記憶があったんだけど,いま,ググって調べてみたら,そうでもないみたい.なんか私,勘違いしてるかなあ.
ハードボイルド成分がだんだん薄れてくるけど,東直己もヨイ.「探偵はBARにいる」シリーズは,映画化されたほどのメジャー作品,ススキノ探偵シリーズ,面白いよね.
明日は,再び海外の翻訳モノから.SFのオススメ本を思い出したので……(もはや古典ですが,10年ほど前に新訳が出て,読み返した本です.さあ,何でしょうか?)
第10日
新訳版が10年ほど前に出た古典的名著というのは,ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」でした \(^o^)/
このお話は,SFでもあり青春小説でもあり,とにかく爽快な読後感をはっきりと記憶しています.読んだあと幸せな気持ちになることは保証します.オススメ.
本書に出てくる重要なキャラクターである猫のピート,東京FMでこの春までやっていた「ピートのふしぎなガレージ」(しばらく聴かないでいたら,終わっちゃったのね.残念)のタイトルは,本作品へのオマージュなんですよ.あのラジオ番組も,タイムマシンで過去へ戻ってどうこう,という設定でした.先日,タイムリープものが云々という話をしていて,ああそういえば「夏への扉」も紹介しておかねばなあと思った次第です.
明日は,そうですね,今まで取り上げてこなかったジャンルで,ジュブナイルから!(何だと思いますか?)
第11日
ジュブナイルからのオススメは,角野栄子の「魔女の宅急便」でした( Mitzyuki Imaizumi さん,大正解!)
ジュブナイルなのか?っていう疑義が出ましたが,まあ,ジュブナイルということにしといてください.古典的名作と思ってましたが,初版は1985年なんですね.まあ,35年前なら十分に古典といってもいいかな?
このシリーズ,全6巻あって,実はジブリのアニメ映画になったのは最初の部分だけです.そして,後半が面白い.キキが大人になって,結婚して(誰と?そりゃ,あの人ですよ),子供も産まれて,と,物語は進んでいきます.人生の酸いも甘いも噛み分けた大人が読み返すと,いや,大人にこそ読んでほしい.楽しめますよ.
いつもなら魔法使い繋がりで関連書籍を紹介するところですが,いま思い出しちゃったファンタジー本は,ここでしれっと紹介するにはもったいないので,明日,稿を改めて紹介します.翻訳モノですが,たいへん面白い.さあ,わかるかな?
第12日
もう何日目かわからなくなった本の紹介シリーズ,本日は海外のファンタジー本を紹介します.
ITギョーカイ人が楽しめるファンタジーとは,シャンナ・スウェンドソンの「ニューヨークの魔法使い ㈱魔法製作所」およびこのニューヨークの魔法使いシリーズです.この本,本当に楽しい.
「BOOK」データベースの紹介文には「おしゃれでキュートなファンタジー,魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』」とあります.「ブリジット・ジョーンズの日記」も面白い話ですが,ああいうのが好きなヒトにはもう絶対にオススメ.
ええとしこいたオッサンがラブコメの紹介と嗤うなかれ.読後,幸せな気分になれる本です.シリーズ物なので,しばらく楽しめますよ.
明日は,ちょっと変わったタレント本を紹介します.タレント本?うーん,まあ,マイナーだけど,著者はいちおう芸能人,なんでしょうねえ.
第13日
タレント本と呼んでいいのか微妙なところではありますが,芸人の書いた本で皆さんにオススメしたいのは,サンキュータツオの「ヘンな論文」です.続編の「もっとヘンな論文」も合わせてどうぞ.
このサンキュータツオという芸人,TVであまり見ないのが残念ではありますが,早稲田大学で博士後期課程まで学んだ(学位はとってないのかな)という超高学歴タレントです.まあ,身近にも学位持ってるパントマイマーひとりいるけど.
タレント本といえば最近読んだなかでは南キャンの山里の「天才はあきらめた」はわりと面白かった.オードリー若林のも面白かったけど,山ちゃんのほうがよく書けてた.
さて,明日は超マイナーな小説です.コンゲームものです.たぶん誰も知らないかも?でも私は大好きで,これまで何度となく読み返しています.3編の小説が収録されていて,そのうちのひとつは映画化されてるから,ひょっとしたら知ってるひと,いるかな?
第14日
さて,コンゲームものといえば,谷俊彦の「東京都大学の人びと」です.とうきょうとだいがく,ではありません.ひがしきょうとだいがくのひとびと,です.
東京都大学の人びと,駱駝市役所の人びと,木村家の人びとの3編が収録されています.木村家の人びとは映画化もされました.いわゆるコンゲームものですが,みみっちいコンゲームなのが素晴らしい.とっても面白いお話で,オススメです.
東京都大学の人びとは,鬼教員と不良学生のカンニング戦争が描かれます.カンニングを題材にした映画,Amazonに出てる書影のオビには「That'sカンニング!」という映画(達也主演だって!当時はまだTOKIOに達也が!ってのはまた違う話 ^^;)が出ていますが,有名どころでは仏映画の「ザ・カンニング[IQ=0]」(1980年)でしょうねえ.これ,私まだ小学生でしたが,父に連れられて映画館で観た憶えがあります.教育上よろしくないと思う.どんな父親や.
まあ,カンニングって数年前…… というかあれ2011年だったのか,月日が経つのは早いなあ,の京大入試知恵袋事件みたいに事実は小説よりも奇なりを地でいく事件があったりして,いろいろ面白いもんですな(などと大学教員がしみじみしていてはイケマセンね)
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