わりと演習を中心とした講義では,講義資料を配布してあとは演習を自習しなさいという感じのものもある.当初は資料と解説を提供してそれだけの予定だったが,学生から「音声による説明もほしい」というリクエストがあり,音声による説明も別途追加した.
音声録音方式の手順
音声録音方式は,次の手順で実施している.
- 事前に講義資料を用意しておく
- 資料と教科書を参照しながら,演習課題の説明を音声で収録する
- 課題の提出は演習の成果.課題提出とともに寄せられた質問には都度フィードバックする
先般紹介したラジオ方式や動画収録方式より,さらにシンプルな方法である.動画収録方式と同様,録音する音声は細切れにして,編集はしない.失敗したら取り直すというのは動画配信方式と同様の方針である.
音声録音方式のメリット・デメリット
メリットとデメリットを考えてみよう.
講義動画配信方式と同様に,収録した音声による説明は資産として残り,しばらく使いまわせるというメリットがある.資産として残った音声と資料で事前に予習させ,講義時間内には質問に重点的に答える,さらには応用・発展的な話題に触れてみるというような,反転授業への移行が期待できる.
映像を用意するわけではないので,気楽に収録できるという点もメリットかもしれない.結局のところ収録用のソフトウェアとしてはZoomを使っているので,動画も記録できてしまうのだが,音声のみの配信には音声のみのメリットがある.学生が演習で手を動かすことを考えると,動画を視聴しながらというよりは,音声を聞きながら手を動かすという点は利点のひとつだろう.
デメリットは,音声の情報量というところか.やはり,画像が伴ったほうが分かりやすくなるのは致し方ないところ.また,動画配信以上に「喋り方」に気を使う必要がありそうという点も気になる.コンテンツとしてそっけないというところも受講学生にとっては魅力が薄いかもしれない.
一部で推奨されているような,スライド資料に音声を組み込む方法は諦めた.まず,作成に手間がかかるということと,視聴環境によっては再生できたりできなかったりという話をちらほら耳にするからである.それをやるくらいであれば,スライド資料を流しっぱなしの動画を作ったってほぼ同じ,ということにもなるし.まあ,それも一長一短あるので全否定するわけではないが.そのかわり,説明のなかで「資料の何ページをみてください」「教科書の何ページに記載があります」といった指示は多用するようにした.
一部で推奨されているような,スライド資料に音声を組み込む方法は諦めた.まず,作成に手間がかかるということと,視聴環境によっては再生できたりできなかったりという話をちらほら耳にするからである.それをやるくらいであれば,スライド資料を流しっぱなしの動画を作ったってほぼ同じ,ということにもなるし.まあ,それも一長一短あるので全否定するわけではないが.そのかわり,説明のなかで「資料の何ページをみてください」「教科書の何ページに記載があります」といった指示は多用するようにした.
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