2015年9月1日火曜日

「社会情報学基礎演習(2)B」(中央大学,2015年後期)

講義の目的と到達目標

社会情報学基礎演習(1)に続き記録情報学の専門的基礎を学ぶ.

講義の内容

記録情報学では,「理論形成」とそれを実践できる「情報技術」が重要である.ただし,理系的な技術ではなく,哲学,論理学,歴史,文学,言語学,意味論,数学,心理学,社会学など人文社会科学やリベラルアーツに基づくもので,なによりも,人間の情報・知識の表現と獲得,情報分類学(オントロジ)を対象にする.特に意味論からのアプローチについて研究する.

講義計画・資料

  1. 情報の構造化と取扱い
    • 情報を構造化して扱うことの重要性と,具体例について学ぶ.
  2. 構造化文書の作成,文書構造の記述とページ記述言語
    • テーマを掘り下げて細分化することによって構造を持つ文書を作成する方法,および,文書構造を記述するための言語とページ記述言語の違いについて学ぶ.
  3. 構造化文書の表現方法(1)
    • ワープロソフトを用いて構造化された文書を作成する方法について学ぶ.
  4. 構造化文書の表現方法(2)
    • ワープロソフトを用いて構造化された文書を作成する方法について学ぶ(続き).
  5. 構造化文書の記述方法(3)
    • HTMLを用いて構造化された文書を作成する方法について学ぶ.
  6. 構造化文書の記述方法(4)
    • LaTeXを用いて構造化された文書を作成する方法について学ぶ.
  7. 構造化された情報の取扱い
    • インターネットにおいて,情報がどのように構造化されて扱われているかについて学ぶ.
  8. セマンティック・ウェブ(1)
    • インターネット上に溢れている膨大な文書を,意味を考慮して扱うしくみについて学ぶ.
  9. セマンティック・ウェブ(2)
    • インターネット上に溢れている膨大な文書を,意味を考慮して扱うしくみについて学ぶ(続き).
  10. 演習に関する作業方法の提示
    • 演習テーマの提示と資料の作成,発表方法について説明する.
  11. 演習発表(1)
    • 演習の成果を発表,各発表について受講者でディスカッションを行う.
  12. 演習発表(2)
    • 演習発表の続き.
  13. 演習発表(3)
    • 演習発表の続き.
  14. まとめと振り返り
    • インターネットにおいて,情報としての「データ」がどのように扱われているかについて学ぶ.

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

小テスト,最終レポートなどの状況を勘案して評価する.

「ネットワーク技術(2)」(中央大学,2015年後期)

講義の目的と到達目標

主にインターネット技術の応用技術について学び実習を行う.

講義の内容

インターネットの基礎から応用まで.ネットワーク技術を習得するためにUNIXを理解する.また,プロトコルの実際について学び,簡単なネットワークプログラミングについて実習を通じて学習する.

講義計画・資料

  1. ネットワークとWebプログラミング
    • ネットワーク技術(1)の復習と,後期で学ぶ内容についてのオリエンテーションを行う.
  2. アプリケーションプロトコル
    • 代表的なアプリケーションプロトコルのHTTPやSMTP,POPなどついて学ぶ.
  3. IP関連の技術:ARPとICMP
    • IPアドレスとMACアドレスを対応付ける仕組みやping等の技術について学ぶ.
  4. IP関連の技術:DNSなど
    • 名前解決の技術やアドレス変換の技術について学ぶ.
  5. 仮想端末とリモート操作
    • ネットワークを介して遠隔のシステムを操作する方法について学ぶ.
  6. UNIXシステム管理
    • とくにネットワーク関連を中心としてUNIXのシステム管理技術について学ぶ.
  7. UNIXシステムとセキュリティ(ネットワーク・セキュリティ)
    • システム管理に関連したセキュリティの技術について学ぶ.
  8. クライアント・サーバ,および,クラウドコンピューティング
    • 多現在のコンピュータネットワーク利用の標準的な形態であるクライアント・サーバの考え方について学ぶ.
  9. ネットワークプログラミングの基礎
    • プログラムからネットワークを介してデータのやり取りを行う方法について学ぶ.
  10. ネットワークプログラミングの応用
    • クライアントとサーバがどのように動作するか,通信がどのように行われるのかといった簡単な概念を習得する.
  11. Rubyプログラミング入門
    • Webアプリケーションでよく利用されるスクリプト言語であるRubyのプログラミングについて学ぶ.[PC教室で実施]
  12. Rubyプログラミング基礎
    • 簡単なRubyプログラミングを体験する.[PC教室で実施]
  13. Rubyプログラミング応用
    • Rubyを用いたWebアプリケーションについて学ぶ.[PC教室で実施]
  14. Rubyアプリケーション作成演習
    • Rubyを用いたWebアプリケーションの具体的な事例を演習で学ぶ.[PC教室で実施]
  15. 期末試験

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,試験,小テストなどの状況を勘案して評価する.

「人工知能・自然言語処理」(中央大学,2015年後期)

講義の目的と到達目標

人工知能とユビキタス社会,それを支える自然言語処理について学ぶ.

講義の内容

オントロジと呼ぶ分類知識モデルを使い,人工知能とは何かについて学ぶ.また,人工知能の基礎となる言語処理の基礎について学習する.

講義計画・資料

  1. 人工知能とは何か
    • 人工知能とは何か,人工知能システム,知的情報処理とは何かについて,その概要を説明する.
  2. 宣言型プログラムと述語論理
    • 宣言型プログラムとは何か,一般的なプログラミングとの違いを学ぶとともに,述語論理(記号論理)の基礎について学習する.
  3. 述語論理の基礎
    • 述語論理を利用した推論について,その基本的な考え方を学習する.
  4. 述語論理の研究(アルゴリズム)
    • 述語論理に基づくシステム(機械的な証明)のアルゴリズムについて学ぶ.
  5. 述語論理の研究(アルゴリズム)[続き]
    • 述語論理に基づくシステム(機械的な証明)のアルゴリズムについて学ぶ.講義資料は前回の後半を使います.
  6. 述語論理の研究(その取扱い)
    • 述語論理とプログラミング上の表現について学ぶ.[PC教室(3451)で実施します]
  7. 人工知能言語(Prologとその応用)
    • 人工知能システムで利用されるプログラム言語としてPrologについて学び,またその考え方が応用されている例について学習する.[PC教室(3451)で実施します]
  8. 人工知能言語(Prologとその応用)[続き]
    • Prologの応用プログラムとして8クイーン問題の解法を取り上げる.[PC教室(3451)で実施します]
  9. 人工知能言語(Lispおよび派生プログラム)
    • 人工知能システムで利用されるプログラム言語として,LispおよびLispから派生した各種のプログラム言語について学ぶ.
  10. 自然言語処理とは何か
    • 自然言語を扱う情報処理として,自然言語処理とは何か,どのようなことに留意する必要があるかについて学ぶ.
  11. 自動翻訳システムと日本語処理システム
    • 自然言語処理の応用例としての自動翻訳システム,日本語処理システムについて学ぶ.
  12. コーパスとオントロジー
    • 言語処理で重要な役割を果たすコーパスとは何かについて学ぶ.また,オントロジーとは何か,オントロジーがどのように利用されているかについて学ぶ.
  13. 機械学習
    • 人工知能に対する現実的なアプローチである機械学習の基礎について学ぶ.
  14. 期末試験

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

期末に行う試験による.ただし,出席状況や授業中に行う課題の達成状況などの結果を加味することがある.

「図書館情報技術論/図書館情報学概論(後期)」(中央大学,2015年後期)

講義の目的と到達目標

紙の資料からデジタルコンテンツまで,図書館資料の分析技術を通じて,分類技術,索引技術,シソーラスの利用,Webによるメタデータの理解を深める. 図書館を情報システムとしてモデル化して,その仕組みについて具体的に図書館情報技術を論じる.

講義の内容

図書館業務に必要な基礎的な情報技術を修得するために,コンピュータの基礎,図書館業務システム,データベース,検索エンジン,電子資料,コンピュータシステム等について,および,図書館業務とサービスにおける情報技術やインターネットの活用について解説する.

講義計画・資料

  1. 図書館情報技術の全体像
    • 技術の全体像.図書館情報とは何か,その全体像を概観する.
  2. コンピュータとネットワークの基礎
    • コンピュータとネットワークの基礎について説明する.
  3. 高度情報化社会
    • 社会における情報技術の位置付けについて説明する.(おまけ:ビッグデータについて)
  4. 図書館における情報技術の活用
    • 図書館における情報技術活用の現状について説明する.
  5. 主題と記録,分類と検索法
    • 主題と記録,概念.図書などの記録とその主題について,およびそれらを利用した分類・検索法について説明する.
  6. データベースとメタデータ
    • データベース.情報のメタデータとその蓄積について説明する.
  7. データベースの仕組み
    • データベースの仕組み.データベースの設計と開発について説明する.
  8. インターネットとWeb
    • インターネットとWeb.データベースとインターネットについて説明する.
  9. 検索エンジン,デジタルライブラリ
    • Webと検索エンジン.デジタルライブラリの仕組みについて説明する.
  10. Webとメタデータ
    • メタデータ言語の仕組みと標準化について説明する.
  11. デジタルメディア
    • 図書館で今後重要となる,電子書籍とデジタルアーカイブについて説明する.
  12. 情報セキュリティ
    • インターネット上のデータの取扱いで重要なセキュリティについて説明する.
  13. システムとのインタラクション
    • システムの使い勝手やサービスのデザイン方法について説明する.
  14. まとめと課題,将来展望
    • まとめや様々な課題,および,図書館情報技術の未来について考察する.
  15. 期末レポート作成

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,最終回に実施するレポートなどの状況を勘案して評価する.

「情報システム開発」(中央大学,2015年後期)

講義の目的と到達目標

情報システムの開発に関する意味論とソフトウェア工学の理論と技術を学ぶ.

講義の内容

情報システムの設計で学んだ意味論とソフトウェア工学の理論と技術を活用して,具体的なシステムの開発を行なう.また,実際に事例とした情報システムをプログラミングすることによってシステム開発を体得してもらう.

講義計画・資料

  1. 情報システム開発,その要点
    • 本講義のアウトラインについてのオリエンテーションを行うとともに,現在の代表的な情報システムとして,Webアプリケーション,DBアプリケーション,組込みシステム,デスクトップアプリ等の様々な種類について学ぶ.
  2. Webアプリケーション入門
    • Webアプリケーションの基礎として,HTML,CSSやJavaScriptの基本について学ぶ.(演習の準備)
  3. Webアプリケーションの基礎
    • Webアプリケーションの基礎として,HTML,CSSやJavaScriptの応用について学ぶ.(演習の準備)
  4. Webアプリケーション演習(1)
    • HTMLとJavaScriptを用いた簡単なアプリケーションの制作演習を行う.[PC教室(3452)で実施します]
  5. Webアプリケーション演習(2)
    • HTMLとJavaScriptを用いた簡単なアプリケーション制作演習の続き.グループ演習の発表を行う.[PC教室(3452)で実施します]
  6. プログラム言語と部品・モジュール化と部品展開
    • システムを部品化して開発の効率化を行う方法について学ぶ.[PC教室(3452)で実施します]
  7. C言語による情報システム開発の基礎
    • 後半はCによる情報システムの開発を扱う.Cによるプログラミングの復習と確認を行う.(基礎,デバッグとプロファイリング)[PC教室(3452)で実施します]
    • 講義資料PDF
  8. プログラム言語と部品・ライブラリとヘッダファイル
    • プログラム部品を利用したシステム開発の具体例として,ライブラリの考え方と利用方法について学ぶ.[PC教室(3452)で実施します]
  9. 情報システムのプログラミング・その構造化設計と開発
    • 実際の情報システムを具体例として,構造化設計の実際と開発の進め方を確認する.
  10. プロジェクトマネジメントとは
    • プロジェクトを管理するという考え方について理解する.
  11. 情報システム開発プロジェクトの管理
    • 情報システム開発において,なぜプロジェクト管理が必要なのか,代表的な手法のPMBOKについて理解する.
  12. システム開発プロジェクトの管理法(1),WBSとスケジュール
    • プロジェクトで実施する作業を細分化するWBSと,スケジュールの立て方について理解する.
  13. システム開発プロジェクトの管理法(2),コストとリスク
    • プロジェクトにかかるコストや,リスクについての基本的な考え方を理解する.
  14. システム開発プロジェクトの管理法(3),品質管理,チームマネジメントとコミュニケーション管理
    • 成果物の品質管理や,プロジェクトを実施する人的資源の管理方法について理解する.
  15. 期末試験

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,試験,小テストなどの状況を勘案して評価する.

2015年4月1日水曜日

モノレール駅からのご案内2015

多摩都市モノレール「中央大学・明星大学駅」の改札を出たら,右に進みます.左にいくと明星大学です.
ゆるい坂道(「白門プロムナード」というそうです)をだらだらと上っていくと,ロータリーに突きあたります.

看板に従って,「3号館(エレベータ方面)」に進んでください.

奥に見える道を進みます.

この道です.

3号館1F入口に辿り着きました.

奥に進みます.

3号館(高層階棟)に入ります.


入りました.

右手奥にエレベータがあります.4Fに上がってください.

4Fに上がったら右に進みましょう(右奥の階段に進んではいけません).

4Fの廊下です.左側,8つめの扉が飯尾の部屋です.ようこそ!

なお,キャンパスマップもご参照ください.

「オープンソース・ソフトウェア」(拓殖大学,2015年前期)

講義の目的と到達目標

オープンソースソフトウェア(Open Source Software)とは何か,その基礎的な知識と体系の習得に加え,具体的なOSS活用の実体を理解することで実際のIT利活用場面におけるOSS活用力を身につける.OSSを活用する際の着眼点や発想力を養うきっかけを生み出すことが本講義の主たる目的である.

講義の内容

まず,OSSの経緯および文化的な側面について触れる.さらにOSSの開発手法とビジネスモデル,オープンソース・コミュニティといった内容を扱う.後半ではOSSの活用事例について触れ,日本国内やアジアのオープンソース関連活動といった社会的内容についても紹介する.

講義計画・資料

  1. オープンソース・ソフトウェアとは
    • 講義のイントロダクションに加え,オープンソース・ソフトウェアが必要な存在となっていることの概略的背景と講義の目的に関する事項について解説する.
  2. オープンソース・ソフトウェアの経緯および文化的な側面(1)
    • 商業活動の思想とオープンソース・ソフトウェアの思想の比較やその背景と経緯について解説し,現在までの商業活動の思想について解説する.
  3. オープンソース・ソフトウェアの経緯および文化的な側面(2)
    • (1)に続き,オープンソース・ソフトウェア出現の背景となったフリーソフトウェアの思想について解説する.
  4. オープンソース・ソフトウェアの経緯および文化的な側面(3)
    • (1),(2)に続き,フリーソフトウェアからオープンソース・ソフトウェアへのムーブメント,ハッカーの思想等について解説する.
  5. オープンソース・ソフトウェアと「ライセンス」
    • ライセンスとは何か,その考え方について説明し,オープンソース・ソフトウェアのライセンスや具体的なライセンス事例について解説する.
  6. オープンソース・ソフトウェアの特徴(1)
    • オープンソース・ソフトウェアでコスト削減は実現できるのか,ベンダロックインとは何か,オープンソース・ソフトウェアでロックインを回避できるのか等,オープンソース・ソフトウェアの特徴について解説する.
  7. オープンソース・ソフトウェアの特徴(2)
    • (1)に続き,オープンソース・ソフトウェアの性能は十分なのか,国際化,教育的利用等,オープンソース・ソフトウェアの特徴について解説する.
  8. オープンソース・ソフトウェアの種類
    • オープンソース・ソフトウェアの適用領域,デスクトップ用途のソフトウェア,フロントエンドシステム用途,バックエンド・システム用途のソフトウェア,組み込み用途のソフトウェアに関する事項について解説する.
  9. オープンソース・ソフトウェアの開発手法とビジネスモデル
    • オープンソース・ソフトウェアの原動力であるコミュニティやその開発手法,ビジネスモデルについて解説し,コミュニティやオープンソース・ソフトウェアを取り巻くビジネスモデルに関する事項について解説する.
  10. オープンソース・ソフトウェアと商業ビジネス(1)
    • オープンソース・ソフトウェアと商業ビジネスの関係,オープンソース・ソフトウェアによる Web サービスに関する事項について解説する.
  11. オープンソース・ソフトウェアと商業ビジネス(2)
    • オープンソース・ソフトウェアと商業ビジネスの関係とその主なビジネス形態について解説し,商用ソフトウェアや組み込み機器との関係に関する事項について解説する.
  12. オープンソース・ソフトウェアの課題
    • オープンソース・ソフトウェアが抱える課題,人材や保証の不足,法的リスクといった問題点について,および,問題をややこしくしている多様性といった概念について解説する.
  13. オープンソース・ソフトウェアへの関わり方
    • オープンソース・ソフトウェアに影響を与えている各推進団体等の役割や具体的な関与の方法論を解説し,各推進団体/グループの役割,オープンソース・コミュニティとの関わり方に関する事項について解説する.
  14. 総まとめ(期末レポート作成)
    • 講義全体のまとめとともにオープンソース・ソフトウェアの今後の発展に関する展望に関する事項について解説する.

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学による講義を中心に実施するが,関連するトピックに関する議論を挟み,自由な意見交換,積極的な議論を期待する.

成績評価

出席・授業態度とレポートをそれぞれ50%で判断し,評価する.

「社会情報学基礎演習(1)A」(中央大学,2015年度前期)

講義の目的と到達目標

社会情報学の専門的基礎を学ぶ.

講義の内容

社会情報学では,「理論形成」とそれを実践できる「情報技術」が重要である.ただし,無味乾燥な技術ではなく,哲学,論理学,歴史,文学,言語学,意味論,数学,心理学,社会学など人文社会科学やリベラルアーツに基づくものであり,なによりも,人間の情報・知識の表現と獲得,情報の分類学を対象とする.

講義計画・資料

  1. オリエンテーション - 記録・情報・知識の世界
    • 講義の進め方を説明するとともに,本講義が対象とする範囲,全体の流れについて説明する.
  2. (第2回は,「連休中のレポート課題について,および,英語学習について」を実施)
  3. 主題と記録,その形式
    • 記録情報学とコンピュータシステムの関わりについて概観し,主題分析など必要な分析手法の概要について解説する.
  4. 情報の構造
    • 構造を持つ情報とは何か,情報の構造はどのように表されるか,またソフトウェアでどのように扱うかについて解説する.また,マインドマップによる構造化情報の作成について解説する.
  5. タクソノミーとメタデータ
    • 情報を分類する概念であるタクソノミーと,データの整理に利用されるデータとしての「メタデータ」について理解する.
  6. インデックスと検索
    • 分類した情報にアクセスするためのインデックスの仕組み,および,インデックスを利用して効率的に情報にアクセスするための検索の仕組みについて理解する.
  7. コンピュータの基礎
    • 現代的な記録情報学を支える情報システムの基礎となるコンピュータの基本的構造とプログラム言語について理解する.
  8. 情報システム
    • コンピュータの動作原理を踏まえたうえで,情報システム(コンピュータ)と記録情報学との関わりについて整理する.
  9. オープンソースソフトウェア
    • 現代の情報システムで主要なパーツを構成するオープンソースソフトウェアとは何か,その概要を解説する.
  10. オープンソースソフトウェア(続き)
    • 必要なソフトウェアの探し方,ソフトウェアの入手方法などについて理解する.
    • 講義資料は前回のものの続きを使用.
  11. レポート課題の提示と作成手順の説明
    • これまでの講義を踏まえて,レポートの課題およびレポートで報告すべき作業の手順について説明する.
  12. 発表と討議(1)
    • 各自がまとめた内容を発表し,講義受講者でその内容について議論する.
  13. 発表と討議(2)
    • 各自がまとめた内容を発表し,講義受講者でその内容について議論する.
  14. 発表と討議(3)
    • 各自がまとめた内容を発表し,講義受講者でその内容について議論する.
  15. ラップアップ
    • 全体のまとめを行う.
    • 講義資料は当日示します.

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

期末に作成されたレポートで評価する.ただし,出席状況や授業中に行う課題の達成状況などの結果を加味する.

「情報システム設計」(中央大学,2015年度前期)

講義の目的と到達目標

情報システムの設計基礎を学ぶ.情報システムとは何か,その基礎的な概念を学び,情報システムの設計方法を習得することを目的とする.

講義の内容

様々な情報システムの特徴と応用について学び,その仕組みと構造を理解して,いかにして設計するのかを研究する.具体的には,意味論とソフトウェア工学における要求定義,設計,開発,運用,評価に関する理論と技術について習得する.

講義計画・資料

  1. 情報システムとは何か
    • そもそも情報システムとは何かについての定義から始める.情報を処理するシステムなのか,情報を管理するシステムなのか,情報を扱うシステムについての様々な特徴を議論し,情報システムに対する大まかなイメージを理解する.
  2. 情報システムのモデル・扱い方
    • 情報システムを取り扱う際のモデルについて解説する.設計,開発,運用,保守,評価といった様々なフェーズでどのような人々が情報システムに関わるかについて解説する.
  3. 開発モデルと設計技法
    • 情報システムを開発するやり方について解説する.ウォーターフォールモデルやスパイラルモデルといった開発の方法と,アジャイル開発と呼ばれる開発の方法など様々な設計開発技法を理解する.
  4. 情報システムとアルゴリズム
    • 情報システムを設計する上で必須の概念であるアルゴリズムについて理解する.アルゴリズムの代表例としてソートのアルゴリズムを例に挙げ,アルゴリズムの良し悪しでシステムの性能が左右されることについて解説する.
  5. アルゴリズムとデータ構造(1)
    • 処理を効率的に実現するには,よいアルゴリズムを選ぶだけでなく,よいデータ構造を活用することも重要である.よいアルゴリズムを実装するためのデータ構造について,理解する. (配列,スタック,キューなど)
  6. アルゴリズムとデータ構造(2)
    • データ構造についての理解を深める(リスト,ツリー,ハッシュテーブルなど)
  7. 要求定義
    • システム設計の起点となる要求定義について理解し,適切かつニーズにマッチしたシステムを設計するためのポイントを習得する.
  8. 要求定義(演習)
    • 要求定義に関する作業を体験し,要求定義の難しさ,効果的な要求定義の行い方などについてのポイントを習得する.
  9. 演習の発表
    • 前半はグループ演習の成果を各グループごとに発表する.後半は,各グループの発表に基づきその内容について皆で議論し,理解を深める.
  10. 構造化設計
    • 大規模なシステム設計・開発で必須となる構造化の考え方について学び,構造化設計の重要性とその効果について理解する.
  11. 構造化プログラミングとオブジェクト指向
    • 現代的プログラミングの基盤である構造化プログラミングの考え方と,そこからさらに発展したオブジェクト指向に関する基本的な考え方について理解する.
  12. オブジェクト指向の基礎
    • 構造化プログラミングからオブジェクト指向に至る経緯を踏まえて,オブジェクト指向の全体像について理解する.
  13. 図解の方法(フローチャートによる記述とUML)
    • 情報システムの処理手順やアルゴリズムを図解して示す方法として最も基礎的な手法であるフローチャートについて理解する.また,近年のシステム設計・開発では必須の手法であるUMLによる記述の概要を理解する.
  14. 情報システムのドキュメンテーション
    • 情報システム設計・開発におけるドキュメンテーションの意味を解説し,ドキュメント保守の重要性を理解する.また,ドキュメントの自動設計など様々な工夫が成されている状況を紹介する.
  15. 期末試験

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,試験,小テストなどの状況を勘案して評価する.

「ネットワーク技術(1)」(中央大学,2015年度前期)

講義の目的と到達目標

主にインターネット技術の基本技術について学び実習を行う(後期の「ネットワーク技術(2)」と合わせて受講すること)

講義の内容

インターネットの基礎から応用まで.ネットワーク技術を習得するために,最初にUNIXを理解する.そして,その基本言語であるC, Shell Script, Rubyなど学び,次にプロトコルの実際について実習する.

講義計画・資料

  1. ログイン・ログアウト(オリエンテーション)
    • コンピュータ・ネットワークとは何かについて概観する.さらに,UNIXシステム操作の基本的動作であるログインとログアウト,なぜそれらの操作が必要なのかについて解説する.
  2. UNIXの基礎
    • UNIXシステムの基礎として,マルチタスク・マルチユーザー,リモートからの操作などについて学ぶ.
  3. UNIXの基本操作(1):シェル操作
    • UNIXシステムを操作する「シェル」の概念に関する基礎を説明する.[PC教室(3452)で実施]
  4. UNIXの基本操作(2):ファイルの取扱い
    • UNIXシステムにおいてデータをファイルとして取り扱う方法について説明する.[PC教室(3452)で実施]
  5. UNIXの基本操作(3):正規表現とテキスト操作
    • UNIXが得意とするテキスト処理と,テキスト処理を効果的に実施できるようにする正規表現の基礎を学ぶ.[PC教室(3452)で実施]
  6. テキストエディタ
    • プログラムや各種設定ファイルを編集するためのテキストエディタについて説明する.[PC教室(3452)で実施]
  7. 作業の自動化(1):操作の記録
    • 操作を記録して作業を自動化するという考え方を学ぶ.[PC教室(3452)で実施]
  8. 作業の自動化(2):シェルプログラミング入門
    • 作業自動化の延長線上としてのシェルプログラミングについて解説する.変数,数値演算,配列,条件判定など.[PC教室(3452)で実施]
  9. 作業の自動化(3):シェルプログラミング基礎
    • 作業自動化の延長線上としてのシェルプログラミングについて解説する.条件分岐,繰り返し処理,関数など.[PC教室(3452)で実施]
  10. コンピュータ・ネットワークとOSI参照モデル
    • コンピュータネットワークの構成要素,OSIの7層モデルなど,ネットワークの基本的な事項について解説する.
  11. LANとインターネット(1):回線交換方式とパケット交換方式
    • ネットワーク通信におけるデータリンク層のプロトコルとしてのLAN通信の仕組みと特徴について理解する.
  12. LANとインターネット(2):通信プロトコルとは
    • インターネットに関して,通信の形態と通信プロトコルの種類,その位置づけと特徴,ネットワークシステムにおける意義について解説する.
  13. プロトコルとアドレス(1):IPアドレス
    • ネットワーク上で行われる様々な通信の仕組み,プロトコルの概要を解説する.さらに,ネットワーク上のノードを特定するアドレスの概要について解説する.
  14. プロトコルとアドレス(2):TCPとUDP
    • ネットワーク上で行われる様々な通信の仕組み,とくにその基盤をなすTCP/IP通信について紹介する.
  15. ネットワーク基礎のまとめ(期末試験)

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

教科書

木本,松山,稲島「はじめてUNIXで仕事をする人が読む本」ASCII/KADOKAWA,2014

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.また,教科書に加えて,本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,試験,小テストなどの状況を勘案して評価する.

2015年1月27日火曜日

論文・レポートに図版を入れる適切な方法

動画をアップしておきます.いずれ基礎演習等でも解説する予定です.LibreOffice Writerで解説していますが,基本的な考え方はMS-Wordでも同じです.「キャプションはテキストボックスで付けましょう」という解説をときおりみかけますが,そのやり方は適切ではありません.注意しましょう.

【解説】
0:00-0:11 画像を挿入
0:12-0:30 キャプションを挿入
0:31-0:40 画像のアンカーを「文字として」に
0:41-0:47 枠のアンカーを「文字として」に
0:48-0:55 図をセンタリングして本文を書き出す
0:56-1:12 相互参照で「図1」への参照を挿入
1:13-1:45 「本文」スタイルにして,説明を記述

【動画】