FOSSAsiaに参加されたIさんの発案で電脳街ツアーが計画され,Iさん,Mさん,私の3人は翌日の昼に集合し,バンコクの街をそぞろ歩くことになった.ところで電脳街ってどこよ?と聞いてみると,MBKセンターだという.ああ,MBKセンターか.まあ,バンコクに来たからには一度は訪れてみる価値がある場所かもしれない.私も何度か足を運んでいる.今回は久しぶりの訪問である.
MBKセンター,正式にはMa Boon Khrongショッピングセンターというらしい……は,バンコクの中心地,サイアムのショッピングエリアにある.最寄り駅はナショナルスタジアムだが,BTSの結節点となっているサイアム駅からも歩ける距離にある.まさにバンコクの中心にある代表的なショッピングモールである.
MBKセンターではあらゆるものが売られており,なんでも揃う総合ショッピングセンターである.表向きは.
そして,その4階が電脳街となっている.ワンフロア全て,ITガジェットがところ狭しと並べられていて,怪しげな物品もちらほら.そう,一事が万事,怪しげなのである.
実は,数日前にネットニュースでMBKセンターの名前を見ていた.「コピー商品の巣窟『MBKセンター』米国がタイで唯一認定!」という記事である.曰く,米国通商代表部が,2025年版の知的財産権を侵害する「悪名高いマーケットのリスト」を公開し,そのなかにMBKセンターが名指しされていたとのこと.そう,ひとたびMBKセンターに足を踏み入れると,紛い物を売りつけようという売り子の皆さんが,次から次へと声をかけてくるのだ.
「スーパー偽物あるよ!」
なんだそれ.すごいキャッチコピーじゃないか.「偽物」というキーワードに罪悪感のかけらもないところが,いかにもである.
「秘密の部屋に来て!」
摘発から逃れるために,店の奥に秘密の部屋があるらしい.場慣れしているIさんは大丈夫だというが,そんなところに連れて行かれたら何を買わされるかわからない.
ルイヴィトンのモノグラム柄をまとったナイキのエアーがあった.ちょっと欲しいかもと思ってしまったが,そんなもん履いてたらすぐにバレて,速攻でボッシュートだろう.
名刺サイズのiPhoneがあった.彼らによれば「新型ネ!」ということらしい.Iさんの解説によれば,中身はAndroidとのこと.実際に,ちゃんと動作するのである.「タウライ?」(いくら?)と聞いてみたら,1,500バーツという.別の店では同じものを1,400バーツと答えた.1,000バーツくらいまでは値切れそうな感じである.買わないけど.
MBKセンターの面白いところは,紛い物,コピー商品を売る店と,正規品を売る店が同じフロアに混在していることだ.まさにカオス.正規品の販売店でちゃんとしたものを売っている人たちは,コピー商品の販売店をどう思っているんだろう.気にしてないんだろうか.まさにタイ,マイペンライである.
ひととおり見物した我々は,6階のフードコートでお昼を食べて,解散した.写真は,オムレツ載せごはんとレッドカレーのスープ.辛めの味付けで,美味しくいただいた.紛い物はびこるMBKセンターといえども,フードコートで食べられる様々な料理は,紛い物ではないのでご安心を.








