中国,韓国と10日間ほど出張していて久しぶりにバンコクに戻ってきたら,セミが鳴きはじめていた.いまは4月末だが,タイは夏本番,夏まっ盛りというところ.
タイの季節は,だいたい11月から2月までが乾季,3月から5月までが暑季,そして,6月から10月までが雨季となっている.昨年の10月にこちらにやってきたときはまだ雨季の終わりでしばしばスコールに振られたが,しばらくするとほとんど雨に降られることはなくなった.乾季は気温も下がり,とても過ごしやすい,よい時期だ.
こちらに来てからしばらくはホテル暮らしをしていたが,さすがにずっとホテルで生活するというわけにもいかない.その後,コンドミニアムを半年間,契約し,簡素な部屋ではあったがミニマリストな生活を気取っていた.なかなかに暮らしやすい,いい部屋だった.半年経過して,その契約が切れてしまったので(出張の兼ね合いで数日だけ延長してもらったけど),引っ越しをした.
タイ滞在の最後の1ヶ月はKMITLのドミトリーに入れてもらう手筈になっているが,数日,間が空いてしまうので,再び,近くのホテルに移った.ホテルというよりはゲストハウスという風情の,極めて経済的なホテルである.
今週末,日本はゴールデンウィークで,ムスメが友達連れてバンコクに遊びにくる予定になっている.彼女らがこのホテルを予約したというので,ひと足先に,泊まってみたというわけだ.せっかく遊びに来るんだからもっといいとこ泊まればと思うが,若いから,気軽なところがよいのだろう.
さて,セミの話だった.こちらのセミは夕方から夜にかけて鳴くらしい.鳴き声は,日本のそれとさほど変わらない.蝉時雨に慣れている日本人なら,あ,セミが鳴いてるな?とすぐ気付くだろう.
余談だが,欧米にはセミがいないので,日本のドラマや映画を輸出した際に,セミの鳴き声が煩いと消してしまうことがあるのだとか.夏の盛りであることを示す記号として使われているセミの音が,背景知識がないゆえに単なるノイズとして捉えられてしまう事例として,たいへん興味深い.
日本のセミと違って,音量が多少,控えめなのもよい.四六時中ずっと鳴いていないところも,好ましい.夜中まで煩いのは勘弁してほしいと思っていたら,きちんと節度をわきまえているようで夜中は静かにしてくれている.
そして,朝.バンコクの朝のよいところは,鳥のさえずりで目がさめる点である.なんという鳥かはわからないが,ピーピー,チチチと軽やかな鳥の鳴き声が明け方から聞こえてきて,いかにも南国にいる気分になる.
しばらくすると,通りを通るバイクの音がひっきりなしに聞こえてくるようになる.一日の始まり感が否応もなく盛り上がる.今日も一日,がんばろう.
もう一つ,バンコクを特徴付ける音といえば,セブンイレブンの入り口,扉が開け閉めされるたびに鳴るピコンピコンという音かもしれない.日本のそれとは違う,特徴的な音.角を曲がればセブンイレブンがあるこのバンコクでしばらく生活していると,自然と耳に残る音である.
また,自転車でチリンチリンとベルを鳴らしながらやってくるアイスクリーム売りの音も,バンコクならではの音だろう.近年は,気取ったメロディの音楽を鳴らしながらやってくるアイスクリーム売りもいて,その音楽も耳につく.
ところで,セブンイレブンやアイスクリーム売りの他に,バンコクの街角のそこかしこで見かける風景がある.それは,くじ売りの人々である(写真).彼らはライセンスを持って,くじを販売しているらしい.
調べてみたら,毎月2回抽選がある政府公認の宝くじとのこと.当選の情報はどこでわかるのかとか,どこで換金できるのかとか,わからないことだらけで手を出す気にはならないが,至る所で見かけるので,みなさん相当に好きなんだろうね.








