韓国人観光客に囲まれつつ,列車はいよいよメークローン駅に近づいてきた.
韓国語を話すタイ人ガイドが「いよいよですよ」と説明する.メークローン駅手前のエリアが,メークローン鉄道市場である.大きな踏切が二つあり,手前の踏切あたりから,列車は観光客に囲まれるなかを緩やかに進んでいく(写真).
これでよく事故が起こらないものだと感心するが,列車はとてもゆっくり進むし,係員が何人もいて監視しているので問題ないのだろう.
さて,我々がスーパーヒーローたる所以である.とにかく周囲の観光客が手を降ってくる.こちらも手を振り返す.なんというか,レッドカーペットを歩くセレブになった気分を味わえる.窓から顔を出して手を降っていたら,欧米人観光客と思しきオッサンがバナナを一本,こちらに向けてきた.なんとなく受け取ってしまったが,こちらをサル扱いしてきたのか?
まあ,そんな感じで特別な体験を味わえるので,一度は訪れてみる価値はあるだろう.進行方向に向かって窓側の席を確保すると,より楽しい.メークローン駅の手前あたりから,途中駅から乗車してくる観光客で車内はだいぶ混雑するので,やはり,メークローン線始発のバンレームから乗り込むとよい.
終着駅,メークローンに到着し,列車を降りた.少し引き返す感じで市場に向かうが,とにかく観光客でごった返している.観光客で溢れていて市場自体を楽しむ余裕があまりないのが,多少,残念ではある.
11:10に到着した列車は,11:30メークローン発の列車としてバンレームに向かい引き返す.したがって,その前に市場をそぞろ歩いていれば,パタパタとひさしをたたむ光景も観察できる.
メークローン駅を出発した列車は,我々の目の前をゆっくりと進んでいった.今度は先ほどと逆で,我々が車内にいるスーパーヒーローたちに手を振る番だ.
列車が通過すると,市場の人たちは,また,パタパタとひさしを広げる.もう,パタパタ市場を十分に堪能した.線路脇までギリギリのところに商品を並べているのも面白い.線路自体が通路になっているのは,まあ,すでに慣れているとはいえ,日本では考えられない話であり観光客にとってはそれも興味深いだろう.
次の列車は15:30の最終列車だが,それまで待つのも長いし,バンレームからマハーチャイでの乗り換えも面倒くさい.帰りはエアコン完備のバスで快適に帰ろうと,バスターミナルに来た.メークローン駅から南に2ブロック行ったあたりに,バスターミナルがある.
チケット売り場でエッカマイ行きのチケットを買うとオババが「ベンチに座って待ってろ」という.ところがどのバスに乗ればよいのかよく分からない.バスにクルンテープ行きと書いてあるのは分かったので,そのバスに乗り込んではみたものの,車掌がチケットを集めにくると皆さん黄色い札を出している.手元をみると自分のは紫.案の定「このバスじゃない」と言われ.バスを追い出された.
幸い,隣に停まっていたバスがエッカマイ方面行きだった.バスを乗り換え,バスに揺られることやはり2時間弱で,バンコク市内まで戻ってきた.帰りのバス代は100バーツ.鉄道利用よりは高いが,行きの料金にウォンウェイヤイまでのBTS料金を加えたらあまり差はない.快適さを考えれば,行きは列車を堪能し,帰りはバスで戻るという旅程がオススメである.










