COVID-19でオンライン講義化を余儀なくされたことは様々な不都合を我々にもたらしたが,一方で,オンライン交流が一般的になったことでオンラインミーティングツールを利用した異文化交流のしきいがとても下がったという有り難さを感じている.以前から計画して進めていた我々の「にこP」には追い風になったのは,不幸中の幸いというか,瓢箪から駒というか,なんとも評し難いところもある(関連記事:「にこP」ログの可視化,「にこP」順調に進行中,「にこP」スタート!)
さて,生徒同士の交流の様子を分析すべく,YouTubeの自動字幕作成,文字起こし機能が使えるかどうかを試してみた.高校生の拙い英語でも大丈夫かな?と心配したが,いざ,試してみたら,次の画面のように,そこそこ使える文字起こしの結果が得られた(以下のgaucho cityはKaoshun cityの誤り).
ただし,そのままでは使いにくい.どのような対話分析をするかにもよるが,やはり人の手を加える必要はあることがわかった.
YouTube文字起こしだけでは不十分な点は以下のとおりである.
- たまに間違える.やはりnativeではない発音の認識は厳しいのかもしれない.日本人高校生の発音で,LとRの区別ができないケースがみられた("I want to be a pilot"「パイロットになりたい」 が "I want to be a parrot"「パロット(オウム)になりたい」になってしまう,など).
- 複数人の発言が混ざってしまう.発話した人間を特定したいときは,手動による整理が必要.また,「字幕」という性質のせいか,文単位ではなくショット単位で切り分けられてしまうので,「文」という概念が薄い.
- たまに交じる日本語や中国語(日本と台湾の対話だったので)に対応できない.英語だけでなく日本語や中国語を理解できる人がきちんとチェックする必要がある.
それでも,作業のベースに使うには十分なクオリティではあった.まあ,文字起こしをプロに頼んだとしても,最近は,作業のとっかかりとしてこのテのツールを使っているんでしょうね.
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