これまで何度か,オンラインでプログラミング演習を実施する方法について紹介してきた(末尾のリンクを参照されたい).学生の作業でトラブルが生じていないかどうか,教室では机間巡回して確認できるが,オンラインではそれができない.オンラインで学生の作業状況チェックを実現する方法として,OBSを使う方法や既存のサービスを使うもの,あるいは,Google Colaboratory(以下,Colab)のノートを共有して一覧表示させるために開発したMultiViewなど,いくつかのパターンを紹介した.
「オンライン・プログラミング演習がいよいよスタート」で紹介したように,Colabのノートを共有してMultiViewで閲覧しつつ,それぞれのプログラミングを指導するという方法でオンライン演習を10回ほど実施した.履修者でアンケートに応えてくれたのが11名と,サンプルサイズは小さいものの,一定の傾向は見られたので報告したい.
参加学生の評価
まず,Colabを用いたプログラミング演習について.「とても取り組みにくい」から「とても取り組みやすい」まで,5段階で評価してもらった.結果は次のグラフに示すとおりで,おおむね,取り組みやすいという感想であった.
続いて,MultiViewで皆の作業状況を共有することについて.こちらも「全く好ましくない」から「とても好ましい」までの5段階評価である.ひとり「全く好ましくない」に印をつけた学生がいたが,それ以外は好ましく感じてもらえているようである(次図).
そして,教室でやったほうがよいか,オンライン演習のほうがよいか.これは,なかなか難しい結果となった.ほぼ半数が「どちらでもよい」と答えており,2名が教室,4名がオンラインを希望という結果になった.キャンパスの立地条件と全学ゼミという性質から,どうしてもオンライン参加とせざるを得ないとの制約もあるため,やむなくオンライン参加という面もある.しかし,オンラインで気軽に参加できる良さと,教室で丁寧に学びたいというせめぎ合いもあるようだ.
ともあれ,手探りで始めたオンライン・プログラミング演習ではあれども,なんとか無事に離陸できたと安堵しているところである.
おまけ
本件は,2022年8月25日に開催される私情協の「ICT利用による教育改善研究発表会」で報告します.より詳しく知りたいかたは,そちらもどうぞ.
0 件のコメント:
コメントを投稿