2020年7月7日火曜日

オンラインと対面の併用は難しい?

後期の授業をどうするか.多くの大学で,まさにいま議論がなされているところだろう.オンラインはオンラインの良さがあり,対面授業は対面授業の良さがある.混在させると,通学時間や通信環境をどうする?などの問題もあり,これはという解決策が見つからない状況で,皆さん,頭を悩ましているのだろう.

苦肉の策としてオンラインと対面の併用を認めるかどうかという議論もあると聞いているが,これまでの私の経験からすると,オンラインと対面の併用は状況次第で大きく異るのでいささか注意が必要だ.

大人数の講義をオンライン・対面併用するケース

まず,大人数が受講するような講義をオンラインと対面で併用するケース.これは,少し難しい.2012年から,広島市立大学と広島修道大学の合同講義に参加している.その際の経験をご紹介したい.

それぞれ数十人が参加している講義のため(多い年は,片方が100人を超えることもある),2つの教室を遠隔通信装置で結んでの講義を実施した.どちらを生講義としてどちらから配信するかは,不公平がないように,回ごとに,市大から配信したり,修大から配信したりと混在させた.それはまあ,そうだろう.

問題は,2つある.ひとつはテクニカルな問題.この講義はオムニバスで実施し,配信に慣れていない先生もいるため,技術スタッフが付いた.具体的には,両大学で担当される先生とTAが複数配置し,配信に関するいろいろな対応は全て担当してもらった.撮影もTAにお願いした.この問題は,昨今のオンライン配信の普及で,多少は改善されたかもしれない.皆さんもいろいろとノウハウが溜まったことでしょう?

ところが,もう一つの問題が少しやっかいで,それは何かというと,話者の意識が,どうしても対面の学生に集中してしまい,遠隔の配信で聞いている学生たちに向かないということだ.私も慣れるまでは,ついつい遠隔の学生を置いてきぼりにしてしまった.これは併用するがゆえの問題だろう.遠隔だけであれば,カメラに意識を集中させていればよいのだから.

この問題は意外と知られていないので,これから,遠隔と対面を併用しようとする先生方に対しては「ご注意あれ」と指摘しておきたい.目の前にいる学生たちと遠隔の学生たちに同時に気を配るのは,なかなか難しい.やってみると分かりますよw

ゼミなど少人数のケース

こちらは比較的簡単かもしれない.オフラインの会議にどうしても参加できないので部分的にオンライン参加する,などというケースは,このコロナ禍以前から行われていた.そのような会議の運営方法をそのまま援用すればよさそうだ.

実際に少人数教育で併用して実施した経験がないのでこれ以上はなんとも言えないが,まあ,できることなら併用とせずに,オンラインならオンライン,対面なら対面としたほうが,いろいろとトラブルも少なく安全だろうということは容易に想像はつく.それでも併用しなければならないという判断を強いられたときには,本稿で述べたことを多少なりとも参考にされれば幸である.


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