2020年4月24日金曜日

他人の講義を聴講して考えた

今日,明日と「オープンソース・カンファレンス2020オンライン」(OSC 2020 Online/Spring)というオンラインイベントが開催されており,今朝から仕事の合間にちらほらと聴講している.なにしろイベント会場に行かなくても参加できるという気安さもあり,また,全国から(全世界から?)参加できるということもあってそれなりの人数が参加しているようだ.

そのセミナーを聴講していて,気付いた.これって,オンライン講義を聴いてる学生と同じような立場だよね,と.

ということで,オンライン講義の受講者になったつもりでセミナーを聴いていたら,いろいろと気付きがあった.オンライン講義を配信しようとしている,あるいは,配信しはじめた先生方は,ぜひ,このようなオンラインイベントに参加して,受講学生の立場になってオンライン講義を捉えてみるとよいのではないかと,お勧めする次第.

気付いたこと

Twitterなどをパトロールしていると,オンライン講義に対する学生の温度差は様々で,「画面開きっぱなしにしてどう森(どうぶつの森)やってた」とか,フトドキなツイートもよく見る.一方で,好意的に捉えている学生も居ないこともなく,とりあえず,教員側も学生側も新しい環境で混乱しているんだなということは分かる.

まあ,それはそれとして,学生の立場(になったつもり)でオンラインのレクチャーを聴いてみて,下記のように,たくさんの気付きがあった.
  • 簡単に内職できちゃう(講師から見られてる感がない)
  • 脱出するのに抵抗感がない(ポチるだけ!)
  • 画面の文字が小さいと全く読めない(老眼だから?学生は大丈夫?)
  • たんたんと喋られると,やっぱり「飽きる」(ごめんなさい)
  • 一人暮らしではない場合,家族の目が気になる(気楽に発言できないこともある)

じゃあどうすればいい?

以下,対処方法を考えてみたい.

講義画面をずっと見ているのは苦痛で,内職できちゃうのは,まあ容認すべきかな.聴講者側のビデオをオンにして顔を晒していても,なんとなく別のことをやってしまうのに全く抵抗がない(これは人によるのかもしれないが).並行作業できるのを逆手にとって,ググって調べてみせるとか,簡単な作業を並行してさせるとか,オンラインならではの使い方を考えたほうが前向きかもしれない.

簡単に脱出できる!……まあ,「ミーティングから退出」をクリックしたり,アプリを終了させるだけですからね.指先ひとつで脱出可能.教員の目を盗んで教室からこっそり抜け出すのに必要な度胸と比べたら,もう,簡単すぎ.これも,学生の学習意欲に期待するしかないのかな.画面の向こうでどうぶつの森やってても分からないし.教室で居眠りしている学生と同じかと割り切るしかないのだろうか.まあ,そういうことがないような魅力的な講義を提供すべし,ということか.

画面の文字は大きく.これは簡単です.資料を提示するときは,画面の文字を大きくすることを,普通のプレゼン以上に心がければよい.オンライン講義の画面,全画面にしても,小さな文字は意外と見えない.ましてやスマホで視聴するがくせいをや(スマホなんかで講義画像を視聴すんなよ!と心から思うけれど,そうもいかないらしい)

たんたんと喋るタイプのプレゼンテーションは,飽きた.ごめんなさい.やっぱりそのスタイルはダメだということを身にしみて感じた.いろいろ工夫が必要だってことを身を持って感じた.疑問を感じている皆さんは,ぜひ,体験してみるべき.私が悪かった…… 皆さん,工夫しましょう.

家族の目.これは意外な盲点だった.基本的に家族がいる部屋とは違う部屋で視聴,参加していたのだけれど,壁の向こうから家族の声がする.ということはこちらの声も筒抜けっていうこと.それを意識してしまったら,不用意な発言はできないと思ってしまった.まあ,するけど.これは,図々しいオッサンじゃない学生には,もっと抵抗感ありそう.チャットで意見するとか,他の手段を提供してあげることが重要なのかも.

オンライン講義を考えている先生方は,自分自身でオンライン講義を受講してみるといろいろと気付きがあるかもしれません.



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