2021年11月10日水曜日

2021年度ゼミ紹介書き起こし

みなさんこんにちは.それでは,さっそく始めたいと思います.

資料を共有しますね.

私のところのゼミは,人間とシステムとのインタラクション研究ということで研究を進めていくということですね.

研究テーマ

メインのテーマは,左側に,これは何ですかレオナルドダヴィンチですか.人間ですね.人間がいて右側に,なんかこうコンピューターぽいものがあると.で,その間にサービスレイヤーと書かれていますが,ようは人間とコンピュータ,まあ,情報システムですね.情報システムとの関わり,人間がどう情報システムを使っていくのか,あるいは,情報システムを使って,人間の社会を分析していくのかと,そういうようなあたりがメインのテーマになります.

それで,人間と情報システムのインタラクションというふうに,ざっくり言っているけれども,左側から右側,人間側から情報システムを見るという方向性とですね,それからさっきも言ったように情報システムを使って人間を見るという,下の矢印ですよね,右から左を見るという,両方があります.

でうちの研究,ゼミの特長としてはですね,これ両方やってる所ってなかなかないんですよね.

上だけね,情報システムとかコンピュータとか,ユーザインターフェースとか,あとで出てきますが,ユーザビリティとかそういうのに興味があってね,どういうふうに使い勝手を良くするかとか,そういうようなことにフォーカスして研究を進めている研究室なりゼミなりは,まあ日本にも,世界中にも山のようにあります.

それから,一方で,人間行動学というか,人間とか社会の情報を,コンピューターでいろいろ分析しようっていう,こういう方向性もですね,世界中にいろいろ研究している人たちがいます.

どっちもできるよっていうのは,まあ,どっちつかずにならないように一生懸命やらないといけないんだけど,うちの特徴かなというふうに思っています.

人間からシステム

そしてまず左側から右側に,人間からシステムを見るほうだと,人間が使いやすいシステムっていうのはどういうふうなものかなというもので,キーワードとしては,ユーザーインターフェイスとかですね.

人間中心設計,ヒューマンセンタードデザインなんて言い方をしたりしますが,そういったもの.それからユーザビリティ,これユーザビリティというのは使いやすさということですね.

まあまあ,この辺の話はあれか.国際情報史の私の回でいろいろとやっているひと通りやってるはずなのでその時のことを思い出してほしい.ちゃんと受けた人はその時のことを思い出してほしいんですが,ユーザーエクスペリエンスとか最近だとデザインシンキングというようなキーワードがあります.

システムから人間(社会)

さあそして,システムから人間の社会を見るということは,今度は逆にですね,人間の行動をシステムで分析するということで,キーワードとしては社会情報学.文学部にもね社会情報学専攻があって,私は国際情報に移る前まではそちらの社会情報学の専攻に居ましたけれども,そういったものとか,最近だと計量社会学,単なる社会学ではなくてね,社会の情報を,いろいろセンシングなり何なりデータを使って測りながらやっていこうというですね,よりサイエンティフィックな,いや社会学自体が科学ではないなんてことをいうつもりはこれっぽっちもありませんが,よりデータに基づいてやりましょうというのが,計量社会学,なんていうのがね,最近流行ってます.

それから行動情報の分析とか,行動情報,人間の行動ですよね,で,これはさっきのユーザビリティとか,そういう左から右を見るようなものと表裏一体になっていて,で,この辺はですね,ウェブマーケティングとかねそういうのに興味がある人もいるというふうに聞きましたけど,そういったところに活用ができると.

で,いまはですね,コロナの影響で自由に使える状況になってないんですが,11階にですね,行動観察室っていうのがあるんです.それを使うとですね,実験ができたりします.

あるいはね,サイバー空間,いままではリアルな社会を対象にというふうに考えていましたが 別にリアルの世界だけに限らずですね,サイバー空間,みんな大好きツイッターとかね.皆さんもやってるんじゃないかと思いますけど,ツイッター上で,みんな,まあくだらないことをピーチクパーチク言っているようなのを分析してですね,どんなような話題になってるんだ?なんていうような,そんな研究もやってたりします.

研究のシナリオ

でまあ,これはですね,うちの研究室,うちのゼミに限った話ではないとはいえですね,こんな形でゼミ活動を進めていければいいかなというふうに考えていて,他のゼミでも同様だと思いますが,まずですね,皆さんが,解決したい課題を探してほしいんだということですね.

自分なりに研究テーマを見つけていく,もちろん研究テーマの見つけ方なんていうところから始めていきたいと思っていますが,これこれこういう問題がいま社会にあるよね,コンピューターって使いにくいなとか,このシステム使いにくいな,スマホってどうやったらもっとうまく使えるようになるんだろう?みたいな,そういう問題を設定して,それに対してですね,これこれこういうふうにすれば解決するんじゃないの?それを仮説というふうにいいますね.

仮説を設定して,それをです解決するためのシステムを作ってみよう,××を示すために□□のシステムを作ってみよう,それでその□□システムを使って〇〇データを得て,得られたデータを分析すると,このなんちゃらシステムはすごく世の中の役に立つんだということが示せればですね,これは最初の課題を解決して世の中に貢献できたということですね.

ぜひ,そういうやり方で研究を進めていきたいと思いますし,そのやり方もゼミのなかでは指導していきたいというふうに考えています.ま,指導していきます.

学んでほしいこと

ということで,うちのゼミの門戸を叩く皆さんにも学んでほしいことというか,ゼミ活動の中でね,こんなことが学べるよということですが,まずはね,システム構築に関する知識,後で,こんなアプリ作って,みたいな話を紹介しますけれども,プログラミング,1年生のとき必修でありましたよね,で,まあ,それだけだとなかなかシステムを作るっていうのも難しいので,プログラミングとシステム科学の基本的なところ,それからさらにもう一歩進んでですね,いかに効率よくシステムを作っていくのか,というところですね,

それから,これはiTLの理念とも関係するところですが,システムをつくってですね,それをね,運用できました,以上,終わり!ではダメで,サービスを提供するときにはですね,社会に適合したサービスでないといけないということで,ちゃーんとですねえ,まあ,おかしなことをやってないかというところですね.

それから,システムを作る時にですね,スクラッチから,ゼロから,もうね,自分ひとりで作るというのはなかなか難しくて,いまのシステム開発の手法っていうのはですね,オープンソースソフトウェアと呼ばれる,ソースコードがね,自由に使えるような,そういったものを上手く使って,効率よく作っていくというようなことが求められます.

そこで重要になってくるのは,ライセンシング,つまり利用許諾ですね.これこれこういう条件で使っていいんですよ,というような知識も必要になってきます.なので,そんなこともぜひ学んでいただきたい.

それから一人でね,システムというのはなかなか作れません,そして開発コミュニティというところに,付き合いもあった方がいいです.

例えばね,この,さっきオープンソースソフトウェアの話をしましたが,そこでですね,ちょっとこのソフトウェア部品がなんかうまく動かないよと,なんかバグがあるんじゃないの?みたいな話が出てきますね.そのようなときは,開発コミュニティだいたい英語でやりとりしていますから国際的なコミュニケーションが必要になってきます.

まあ,もちろんね,あのいきなり開発コミュニティに参加せよ,なんていう無茶振りはしませんが,そういった付き合いも,ぼちぼち,覚えていってほしいなと思います.

さらにそういったシステムを使ってデータを取得して,これこれこういうようなね成果が出たっていうときは,データ分析が必要ですから,いろいろですね,どういうデータをどういう方法で分析するんだなんていうことも,うちのゼミ活動の中でやっています.

そんなこともね,ぜひ学んでいってほしいいうことです.

アプリ開発の例

で,例えばね,じゃあどんなアプリが作れるようになるの?と.これはですね,昨日,日曜日の午後にですね,同じプロジェクトやってる人から頼まれて,左側にね,ムービー2とか1とか4とか3とか並んでますが,左側のね,サムネイルのパネルをドラッグ&ドロップでこう順番入れ替えたりすると,その通りに,このリザルトって書いてあるところのビデオがね,指定した通りに動くというような,そんなのをパパッと作りました.

これ3時間ぐらいで作りましたが,そんなようなものは,多分,簡単に作れるようなね,知識を身につけていくことができる,まじめにちゃんと勉強すればですよ?できると思います. で,これを使ってね,これはあの高校生相手に何か情報リテラシー教育をやるんだというようなリクエストで,じゃあそこで高校生相手にこういうツールを使って,情報リテラシーが高まったのかどうかっていうようなね,そういうのはデータをとると,このアプリはすごく,なんでしょうね,作った甲斐があったというか,社会に有効だったってことを示せて,それで一本論文書けて,もう卒業論文できあがり,卒業研究になりますよと.というような感じですかね.

で,後でちょっと高度な例は,まあ,もうちょっと,もうちょっと複雑な例で,なんか,いま作ってるやつでこのようなものもあります.まぁちょっと飛ばしますね.時間もないので.

対外発表

はい,で,後ですね,うちで皆さんに対して積極的に支援をしているのは,ぜひですね,ウチに閉じこもっていないで,つまりiTLの中でね,なんでしょうね,まあ,ちょっと言い方乱暴な言い方ですが,お山の大将じゃダメですよ.

社会とのかかわりっていうことがすごく重要で,かつ,対外発表すると就職にもちょっと有利かなという,就職活動するときにね,私はこんな論文発表しましたなんていうのを持っていくと,いいんじゃないか.まあ,そんな下世話な効果もね,あるかなと思いますが.

HCD-Netの研究発表会とか信学会のサイバーワールド研究会とかね.オープンソースカンファレンスとか,いろんな発表機会があって,こういうところで対外的に発表することを支援しています.

実際にですね,もうすでに去年の2年生の時点でサイバーワールドで一人発表してますし,今度HCD-Netの研究発表会で,2年生のときにやったグループが発表の予定です.あとね,今年のサイバーワールドでも,いまウチの3年生ね,3年生が発表をするという予定になってます.社会情報学会の全国大会でも発表するっていう約束になってるかな.まあこういうところの支援もしていきます.

プロジェクト紹介

ということで,えーと,じゃあですね,皆さんがうちのゼミでどんなことができるか,もちろんね,皆さん自分自身のテーマを持っていて,自分でこんなことをやりたいよ,だからそのために システムを作る必要があって,その作り方を教えてください,あの勉強していきましょう,という,それはそれでね,非常に素晴らしいことだと思いますが,一応ね,いま我々のほうで,どんなプロジェクトが進んでいるかを簡単にざっくり紹介します.

まずね,トッパンフォームズという株式会社とですね,ユーザビリティ評価の共同研究をやっています.これ去年2年生が頑張って,去年の2年生がね,いまの3年生が頑張ってくれて,それなりの成果が出たので今年も続けてやりましょうということになっています.

それから八王子市,これは,私が文学部にいた頃からずっとやっている共同研究で,八王子市の図書館ですね,八王子市立図書館.あそこの利用データを分析して地図上にマップして,どこの地区が弱いねーみたいな分析をしてですね,そうするとね,我々の研究成果から八王子の市政ですね.ようするに市の行政ですね,行政へのインプットになって八王子市民がすごく喜ぶ,そんなようなね,我々の研究成果が実際の社会に役立つという実感を得る,なんていう面白さもあります.

また,遠隔教育ですね,この th tw と書いてあるのは,これ th はタイですね thailand ですね,それから tw は台湾です.タイとか台湾と日本を結んで,まあ「にこP」というのがですね,これは「日本語を話さない高校生と話そうプロジェクト」といういうものの略称なんですけど,これも文学部の若林先生とと共同研究をやっていて,こんな支援システムを作って運用して,データとって分析して,なんてことをやっています.

今年の4月から,この4月から始まったものは,うちのね,石井先生この後出てきますね,石井先生と岩隈先生,それから,工藤先生,法学部の工藤先生とか理工の加藤先生とかですね,あと誰だったかな,共同研究をしていて,あっ,四方先生とかかな,すみませんちょっと名前全員を挙げられないんですが,プライバシー配慮の意識調査なんていうことをやっていて,これかなりわりと法律分野に偏っているものですが,そのなかでね,プライバシーへのアクセスを権利化してゲーミフィケーションをしてですね,ゲームアプリを使って皆の意識調査をする,なんていうのをやろうとしています.これもぜひね,興味がある人には参加していただきたい.

それからこれ法政大学との共同研究,これつい最近出てきた話で,Shopify ていうアプリがありますが,それの拡張機能を使って何か面白い…… Shopify というのは,あれですね,eコマースのね,電子商取引っていうか,まあ楽天とかアマゾンとかああいうやつね.ああいうやつを作るためのフレームワークですけど,それを面白くできないかっていう話が舞い込んできました.

これでも,うちのゼミのメンバーがねSpotifyと勘違いしてね.音楽のサービスのSpotifyって ありますけど,あれじゃないですね.SpotifyじゃなくてShopifyです.

あとはですねえ,まあ,ちょっと話が出てどうなるかなーっていっているのは,ルワンダ.

ルワンダってアフリカですね,アフリカのIT教育支援っていうことをやっている方々がいて,ちょっとそこに知り合いがいてですね,これ松崎先生と一緒にですね,うまくできればいいなぁって,いま話をしているのがルワンダのIT教育の支援とか.

あとはですね,まあ,これもうちょっと時間もないので,ピクトグラミング,興味ある人はですね,ピクトグラミングというキーワードで検索してみてください.まあ,ピクトグラムというね,人間のマークですけど,あれを使ったプログラミング教育なんていう,これも青学と共同研究しようという話があります.

あと,うちの研究室にはこんなオモチャがいろいろあります.筋電位でコントロールするやつとか3Dカメラとかですね.Kinectって皆,知ってますか?ステレオカメラね.ステレオカメラで3D計測するやつですね.あとアイトラッキングとか,ハノイの塔もあります.まあこれはおもちゃですけど.

活動予定

はい,ということで,もうあと3分しかない.ざっくりした活動では,2年の後期はテーマ探しとコミュニケーションスキルの養成をします.

これはですね,ちょっといまCOVID-19の,コロナの関係で,いま中断していますが,それがなくなれば,ベトナムです.ベトナム合宿をする予定になっています.まあこれ必須ではないですけれども,ぜひ参加したいって人は参加してください.ベトナムのね,大学と共同でグループワークをするっていうのを毎年ずっとやってました.ちょっといま中断しています.

で,3年生になったら色々システムを検討したりとかコミュニティ活動に参加したりとかね,そういうようなことを経験を経て,最終的に4年生になったら,自分で作ったシステムを使ってデータを取得して卒論を書くなんていうことに挑戦していただきたいということです.

ゼミ合宿・見学等

えーと,これはもうちょっとコロナでいま中断してるので,自由に行き来できるようになったらという事ですが,2年の春休みに計画をしていました.こんな感じで,楽しそうでしょ?

これはねえ,日本の学生とベトナムの学生がわーわーグループ活動している様子です.

最終日はね,こんな夜遅くまで遊んでたみたいです.

あとはね,3年生4年生になったら国内の研修.いろんなね,ところに訪問して,いろいろ世間を知るなんていう活動もやりたいとは思っていましたが,これも現在,中断中です.コロナの関係でね,なかなかいろいろいけない.

まあ昔,かつてはですね,もう無くなっちゃうけど,今度,いま富嶽になっちゃいましたけど あそこの開発している人達にコネクションがあるので,京コンピューターを見学に行ったこともあります.

はい,ということですね,ゼミの紹介ページ.これちょっとチャットのほうにもね,貼り付けておきますかね,あの去年の2年生向けに飯尾ゼミ2020っていって,もうこのね,20分駆け足なんで,私がどういう研究をいままでしてきたかー,なんて全然紹介できなかったので,それを含めて紹介しているウェブサイトを用意してあります.

それからですね,まあ私のCV見ていただければどんな指導ができるかなということも分かります.ここで色々論文発表してるやつがありますので,もし,その論文を見てみたいというようなことがあれば是非リクエストしてください.差し上げます.

(終)

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