2020年12月14日月曜日

「学生の顔が見えないのは良いこと」という意見

先日,とあるオンラインセミナーで,某大学のある先生が「オンライン講義になって学生の顔が見えないので,とても楽になった」というような旨のご発言をされていた.なんでも「ネットの向こうで何してようが構わないので,居眠りしてようが,ぜんぜん聞いていなかろうが,気にならないのがヨイ」ということらしい.対面の講義だと,居眠りしている姿が目に入ると講義しにくいそうだ.

私はこの発言を聞いて目からウロコというか,これまで考えもしなかった発言だと気付いた.これまではどちらかというと,「オンラインで顔出しNGだと,向こうで何してるか分からないから気持ち悪い」と考えていた.居眠りしている学生は対面だったらいざとなれば起こしにいけるし.まあ,居眠りするようなねむたい話をするほうが,教員としては力量不足なんだろうとも思っていたし.

まあ,かの先生を批判するわけではなく,いろいろな考え方があるものだと驚いた次第である.

オンライン講義になって,学生がどういう状況で受講しているか分からないというシチュエーションは,また別の問題も含んでいる.それは,向こう側で話を聴いているのが学生だけとは限らない,という問題だ.これに関しては,私は別に構わないと思っているが,気にされる方もいらっしゃることだろう.

いずれにしても,オンラインで向こう側が見えない状況で講義を実施する以上は,対面をそのままオンライン化するという捉え方では不十分であるということを再確認させられた.いやはやいろいろあって面白いといえば面白い.



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