タイ語の子音44文字を覚え,母音も32パターンをなんとなく理解し,4個の声調記号も識別できるようになった.さらには繰り返し記号や省略記号など,特殊なタイ文字も把握した.ヨシ,これで,タイ語で書かれた文章は,意味はまだよくわからぬとも,なんとなく読み上げることはできるぞ?正しく発音できているかどうかは別として.
というわけで電車に乗れば駅の名前を一つ一つタイ語で読んでみようとし,街に出ればそこかしこにある看板をできるだけ読もうとしながら,半年に及んだタイ生活の成果に満足しつつ過ごしていたところに,新たな刺客が現れた.タイ数字である.
タイ語での数字の数え方を覚えるのは,さほど難しくない.1から10までは,ヌン(หนึ่ง),ソン(สอง),サーム(สาม),シー(สี่),ハー(ห้า),ホック(หก),ジェット(เจ็ด),ペート(แปด),ガオ(เก้า),シップ(สิบ)である.3(サーム),4(シー)とか6(ホック)なんて日本語の「さん」「し」や「ろく」に似ているし,このへんの類似性は中国語や韓国語にも見られる現象なので,馴染みがある.
二桁の場合も,基本的には日本語の数え方と大差ない.52だったら「ハーシップソン」75だったら「ジェットシップハー」という具合.例外として,20台は「ソンシップなんとか」ではなくて「イーシップなんとか」になるとか,末尾が1のときは「なんとかヌン」じゃなくて「なんとかエット」となるという微妙な違いがある.しかし,こないだ,Sukhumvit 41を「スクンビット,シーシップヌン(正しくはシーシップエット)」と言って通じたので,慣れない外国人は許してもらえるのかも.
百,千,万も,それぞれローイ(ร้อย),パン(พัน),ムーン(หมื่น)で,1970なら,「ヌンローイ,ガオパン,ジェットシップ」だ.簡単でしょう?
問題は,桁が大きくなると思考が追いつかないという点で,タイ語に限らず,大きな数字を外国語で表現したり聞き取ったりというのはなかなか難しい.これは,脳のリソースの問題で,数字の解釈と言語の解釈の両方,同時に脳が使われるからということなんだそうだ.こればかりは,慣れるしかない.
市場で「タオライ?(เท่าไร)」……いくらですか?と聞くと,ペラペラペラッとタイ語で数字が返ってくる.二桁まではまだなんとか理解できるが,三桁以上になるとどうしても聞き返してしまう.まだまだ,私も,修行が足りない.
話が逸れたが,タイ数字である.タイ数字というのはタイ語を丸くしたような形をしており,タイの文字とミャンマーの文字の中間のような印象を受ける.0から9まで並べると,「๐๑๒๓๔๕๖๗๘๙」となる.どれもこれも似たような形をしているので,ややこしい.
先日,ムスメたち3人を引き連れてバンコク市内観光に出かけたときのことである.ターティヤン桟橋の手前にある土産屋が並んでいるあたり,そこは集合住宅のようになっていて,それぞれの店に番号が付いていることに気がついた(写真).
出た!タイ数字である.彼女らが買い物に興じている間,手持ち無沙汰にしていた私は,解読を試みることにした.
前提として,3桁の数字の並べ方はアラビア数字と同じ,欠番はなく,隣に並ぶ店の番号は1ずつ増えていっている,もしくは1ずつ減っている,という仮定を置いた.それは不自然なものでもあるまい.
出発点は,最も右がゼロ(0)になっている店だ.タイ数字のゼロは「๐」なので,これはわかりやすい.その店を堺にして,左側は,上二桁が同じ記号,右側は,真ん中の桁の記号が異なっている.ということは,右から左に向かって,順番に店の番号が増えていると考えるのが妥当だろう.下の桁がゼロになっているところで,繰り上がりが発生していると考えられる.
とすると,繰り上がりが発生している右隣の店の番号の,下一桁に書かれている数字は9だな?その右は8だろう.というように考えていくと,全ての数字を解読できたはず.
時間切れで途中までしか推理できなかったが,ちょっとした謎解きゲームのようで,楽しかった(ちなみに写真の番号は「248」.お分かりかな?)

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