ビザの種類を変更してもらう申請をするために,チェーンワタナのイミグレーションに行ってきた話の続きである.
こちらが用意した書類に不備はない……つもりである.電光掲示板に30番のアナウンスが光っているブースに入り,自信を持って書類とパスポートを突き出した.担当はみたところ30デコボコの女性だ.怖くないぞ.
いろいろ尋ねられ,KMITLの客員研究員として云々かんぬん,ビザの変更に至る理由をくどくどしく説明させられた.そこに提出した書類読んでよ,書いてあるじゃん,と,心の叫び.しかし,こちらは審査される側である.よけいな口はきかないほうがいい.
ここ,サインが足りないよ,電話番号を書いてね,などなど,書類に追加で記入を求められた.用意した青インクのボールペンで,つつがなく,対応する.
問題が発生したのは,いまのビザに関する確認を求められたときだった.担当官いわく,「いまのビザはe-Visaでしょ?プリントしてある?」えー?聞いてないっす.なんのためのe-Visaなんだろうか.オタオタしていたら,「下の階に行って,プリントアウトしてきて」とつれない指摘が.
いったん引き下がることになり,そそくさと書類をまとめて,ブースから退散する.下の階?知らんがな……と思いつつ,下の階に行く.イミグレーションオフィスは建物の2Fにある.下の階,1Fには喫茶店やらフードコートやらがあるけれどもコピー屋は見当たらないなあと思いつつ,例によってそこらへんの人に聞きながら進んでいくと,奥のほうにコピー屋を発見した.Photo, Copy and Print とある.ここで印刷してもらえそうだ.
コピー屋はかなり賑わっており,人垣ができていた.なんとか人の群れを掻き分け,e-VisaのPDFを格納したてUSBメモリを店員に渡す.プリントアウト5バーツ.印刷してくれたe-VisaのコピーとUSBメモリを返却してもらい,20バーツ札を渡すとお釣りの5バーツが返ってきた.あれ?10バーツは?マイペンライ.まあ,いいことにしよう.
さて,先ほどのブースは後の人の対応で塞がっていたが,その人が出てきたタイミングでスッと入って書類を出す.こういうのは図々しく割り込んだものの勝ち,というか,そういうものだということはすでに学んでいる.e-Visaのプリントアウトを示し,新たにもらったなんだかよくわからない紙に必要事項を記入していたら,次の課題が降りてきた.
それは,電話番号の問題である.
電話番号,日本の電話番号を書いていたら,それではダメだという.タイの電話番号でないといけないそうだ.しかし,こちらはe-SIMでデータ通信オンリーの作戦である.タイの電話番号は持っていない旨を伝えると,再び,「下の階に行ってSIMを買いなさい」との指示が出た.
本日二度めの退散だが,致し方ない.下の階にSIM屋なんてあったかな……と,再び,下の階に降りてくまなく探すと,電気屋を発見した.はたして,そこでSIMを購入できた.70バーツ.350円くらいである.これでいいのか?
再びブースに戻り,先ほど対応してくれたブースの隣が空いたのですかさずそこに割って入る.担当が違うが,なんとかなるだろう.今度の担当はベテランそうなオバちゃんであった.
書類を全て渡す.番号もいま買ってきたタイのものに書き換えた.先ほど担当してくれた担当官が,一言二言,引き継ぎしてくれたのも助かった.ああ,これでOKか,と思いきや,今度は「KMITLに電話を掛けろ」という.
SIMは購入したものの,入れ替えていない.モタモタしていたら,向こうが勝手に,書類に記載されていたKMITLの電話番号に電話を掛けていた.タイ語でやりとりしていたので何を話していたかはわからない.ときおり,チャーイ,チャーイと言っているのは分かった.日本語で言うところの,そうそう,あるいは,中国語のトェトェトェ,というやつである.
そのあと電話番号の確認があり,SIMを入れ替えて所定の電話番号に掛けさせられた.電話番号がテキトーなものではないことの確認らしい.けっこう念が入っている.まあ,そうか.
ここまでで手続きが終了,2,000バーツ払って,終わりとなった.後日,指定された日に来いとのこと.それまでに審査の手続きを進めておくから,そこでパスポートにスタンプを押してもらえ,ということらしい.念のため確認だけど……とおそるおそる聞いてみると,どうも指定された日でないといけないとのこと.今回,指定された日はたまたま大丈夫そうな日程だったので助かったが,出張中で不在とかだったらどうすれんだろう.変更して?などと融通は効くのかなあ.効かなそうだけど.
せっかくイミグレーションまで足を運んだので,ついでにリエントリー・パーミッションの申請もした.来週,フィリピンに出張するからである.これを申請しておかないと,出国したその時点でビザが無効になってしまう.スワンナプーム空港でもできるらしいが,来週の出国が早朝なので慌ただしかろうと,念のため.
こちらは「あんた日本人ならこれ要らないかもよ?」とアドバイスめいたものがあったくらいで滞りなく進んだのだが,やはりe-Visaでひと悶着.ただし,印刷してこいとは言われず,PCの画面に出して「ほら,これ」と見せたら,担当官がスマホでその写真を撮って,それでOKだった.マイペンライ.
ここまででほぼ午前中が潰れた.かなり神経を消耗した.お昼に1Fのフードコートでいただいたビリヤニが旨かった.60バーツ.少し早めのランチにそれを食べて,なんとか生き返った.

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