Twitterのトレンドを分析するといろいろ面白いことが分かるのだが,2019年1月1日から毎日欠かさず分析を続けてきて最も興味深かった分析結果は,やはり2019年4月末から5月頭にかけてのトピックマップ分析であろう.
この図はその週のトピックマップを時系列で並べたものである.通常,このような極端にサイズの大きなクラスタは生成され得ない.これは,4月30日には東京のTwitter民はほぼ「平成最後の〇〇」という話題に言及していたということを表しており,翌5月1日には「令和最初の〇〇」について言及していたという結果を示している.国民的話題というか,ここまで話題が集中したケースは2年間弱の観測期間中でこのときだけであり,元号が変わる,ということがいかに国民の関心を示した話題であったかということが,図で示すことによって一目瞭然となった.
もっとも,国民的関心といえば今年はCOVID-19の話題かもしれない.ただし,この話題は年間を通してだらだらと「もう飽きた」というほど続いている.したがって,このような集中的なクラスタにはなりにくい話題である.いわば,元号の変化という話題は1点集中型の「圧力が高い」話題であり,COVID-19のようなジワジワ型の話題は分散型の話題という形態の差である.そのため,その絶対的な大きさについては,本分析手法では,残念ながら比較することはできない.
次のこのグラフは,トピックマップに現れたクラスタの大きさを集計してヒストグラムにしたものである.縦軸が対数目盛になっている点に注意されたい.対数目盛で直線的に減少しているということは,クラスタのサイズに対して指数関数的に数は少なくなっているということである.それはそのとおりであろう.大きなクラスタは滅多に現れない.一方で,小さなクラスタは日々,観測されている.これは自然の現象としてしごく妥当なものと考えられる.
0 件のコメント:
コメントを投稿