2021年2月14日日曜日

オンラインセミナーの新しいチャレンジ

横浜ユーラシア文化館の高橋健研究員による「土偶マイムで土偶を学ぶ」という講演を聴いた.オンライン講演である.今回,ちょっと変わった試みだったのは,ZoomやWebexなどのオンライン会議ツールによるウェビナーではなく,ClusterというVR的なSNSツールを利用したものだったということだ.

図はそのスクリーンショットである.中心にいる黄色い服を来ているのが私のアバター,ステージバックには3つのスクリーンがあり,正面がプレゼンテーション用,左側にチャットが表示され,右側は,うーん何に使われたんだろう,よく分からなかった.

ステージ上,端にいる鳥?みたいなアバターが講演者の高橋氏,その他,ロボットのようなキャラクターが他の参加者(受講者)のアバターである.アバターを切替えなければデフォルトではこのロボットが現れるらしい.この画面にはたまたま映っていないが,アバターを切り替えていた参加者は私以外にも数人いた.

参加してみての感想,メリットとデメリット

さて,率直な感想は「Zoomとかでやればよかったのに.ちょっとこのプラットフォームは残念だったなあ」というものである.講演者が操作に慣れておらずいろいろと待たされる時間が多かったという点は,まあ,割り引いてあげるとして,Clusterを使わんがためのオンラインイベントだったという感想は否めない.

プレゼン内容の表現としても画面の一部しか使えてないのが残念.スクリーンショットに示されているように,プレゼン内容の画面はデバイスの1/4ほどの面積しか使えていない.ステージに近づけばもう少し大きくすることはできそうだが,中央にいる自分のアバターが邪魔になる.また,左側のチャット画面はほぼ見えなかった.さらに,他の観客のアバターが邪魔になることもあった.それを考えると,自分も他人の迷惑になっていたんじゃないかという心配もしないでもない.あえて3DのVR世界に固執せず,講演が始まったら,画面いっぱいにプレゼン画面が拡がるモードがあったほうが良かったんじゃないかなあ.

あえてこのプラットフォームを使ったオンライン講演のメリットを指摘するなら,3DのVR操作で,イベント会場をぐるりと見渡すことができるという点だろう.講演してる人にとっては観客を一望できて「どれだけの人数が来てるかな?」ってのが分かってよいかも.リアル会場で,今日はいっぱい参加してくれて嬉しいな,会場が温まっているな,とか,あー,あまり参加してないのは残念だけど,足を運んでくれた人のためにしっかり喋ろう,というような気持ちになる.まあ,オンライン講義と同じで,ネットの向こうで「本当に聞いてくれているのか」っていうのは分からないわけだけれども.

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