しばらく間があいてしまったけれども温故知新シリーズの第5弾です.前回はこちら.
パソコン苦手組とIT(2000年7月4日)
技術が進化していないので高齢者にとって敷居が高いんじゃないか?という話.20年経って,技術のほうはだいぶ進化したようだが,人間の側が未だに対応できていないような状況だろう.
たとえば記事でも出ているタッチパネルの例.パソコンの画面は細かいからタッチ操作に向かないという事例だが,その後,iPadなどタッチ操作が中心のデバイスが普及したことによって,タッチ用に最適化されたインタフェースが提案されるようになってきた.
しかし,意外と知られていないのが,高齢者の指先は乾いていてそもそもタッチ操作をうまくできない問題があるということだ.この問題,指先をぺろりと舐めてから操作せよ,というわけにもいかない.画面が汚くなるし,スマートフォンやタブレットデバイスのタッチ画面はバイキンも多いらしい.不健康である.
今後,ますます進む社会の少子高齢化にあたっては,もう少し真剣に考えなければならない問題なのではないだろうか.
この記事で紹介されているようなWindowsベースのキオスク端末だけでなく,世の中には汎用OSを活用したキオスク端末や情報端末が溢れるようになった.まあ,簡単だからね.しかし,厳密に管理するのは意外と難しかったりする.
とくにやはりWindowsベースで手軽に作ってしまうのはややリスクが大きい気がする.よく,巷でブルースクリーンになっている情報端末やサイネージを見ることがある.24時間365日の運用には向いていないOSなんだから,そのあたりはしっかりしてほしいと未だに思うところだ.
手の中の秘書〜エージェントシステム〜(2000年12月5日)
エージェントシステムは,秘書エージェントとはやや違う方向で進化を遂げて社会に普及した.皆さんおなじみSiriたんやAlexaなどだ.もちろん秘書的に使うこともできなくはないが,秘書というよりはどちらかというと友達や家族の一員という感じで認識されることが多いのではなかろうか.
進化の過程としては,そのあり方もアリであろう.かなり性能がよくなったとはいえ,未だに完璧な対話を実現できているわけではない.かつての人工無能に比べればはるかに人間らしいサービスを提供するが,ときとして素っ頓狂な,あるいは素っ気ない回答が戻ってきたりもする.
秘書としてはまだ頼りないが,友達や家族なら,まあ,というところか.デジタルネイティブの子供たちにとっては兄弟のような存在として認識している例もあると聞く.それはそれで,微笑ましい状況でもあろう.
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