2026年4月14日火曜日

ソンクラーンでびしょ濡れに(お気楽クルンテープ通信 No. 59)

昨日の朝,タイ国鉄の下り線に乗ったら,大きな荷物を抱えた乗客で満員だった.昨日からソンクラーンが始まったので,田舎に帰省する人々と思われる.

ソンクラーンとはタイの旧正月で,タイ旧暦の新年が西暦でいう4月の中旬あたりだったことによる.現在では4月の13日から15日がソンクラーンとされており,多くの人が帰省したり旅行に出たり,休暇を楽しんでいる.ソンクラーン期間中は閉じる店も多く,日本の正月風景と似たようなものだろう.

以前に報告したように,今では西暦の正月,年越しも大々的に盛り上げられているし,華僑の影響も強いので,ルナ・ニューイヤー,いわゆる旧正月の季節も街は賑やかになる.加えてこのソンクラーン,何度も正月があっていいですなあ.ちなみに,マレーシアには4種類の正月があるらしい.

ソンクラーンが近くなると,街はソワソワし始める.4月に入ったあたりから,スーパーの入り口やコンビニの店頭には,ソンクラーングッズのコーナーが現れる.代表的なソンクラーンの道具は巨大な水鉄砲である.道端にも水鉄砲売りがあちこちに出現する.

田舎に帰省する人々も多い一方で,バンコク,チェンマイ,パタヤなど街や観光地には浮かれた人たちが集まってくる.最近のソンクラーンは「水かけ祭り」として知られているからである.この水かけ祭り,もともとは仏像や手足に水をかけてお清めをしたことが発祥らしいが,もはや今では無礼講,とにかく人に水をかけて楽しもうというお祭りになっている.

街に出かけてみると,水着にゴーグルの完全武装ですでにビショビショになっている子供たちが水鉄砲を抱えて走り回っている.子供が浮かれているのは見ていて微笑ましい限りだが,浮かれている大人もちらほら.

水かけ祭りに積極的に参加しようと意気込んでいる人々は,見ただけですぐにわかる.だいたいがアロハシャツに短パン,サンダルという出で立ちで,たいがい大きな水鉄砲を抱えている.一目瞭然,間違えようがない.顔にディンソーポンという白い粉を塗っている人もいる.

積極的な参加者は,欧米人の観光客に多いという印象を受けた.普段から欧米人観光客がたむろしている大通り沿い,あるいは,ソイをちょっと入ったところにあるバーは,大盛り上がりである.近隣の路上はもう水浸しでビショビショに濡れている.

通りに目を向けると,ピックアップトラックが路肩をゆっくりとこちらに向かってくる.ピックアップの荷台では,やはりバズーカ砲のような巨大な水鉄砲を抱えたソンクラーン戦士たちが,道ゆく獲物を狙ってはしゃいでいる.やばいって.

ところで,昨夜は会食の予定があったので,夕方にプロンポンからアソークまで,ひと駅歩いて向かった.道中,ソンクラーンでみんなはしゃいでいるなあと,高みの見物を決めていた.格好は,ポロシャツにチノパンと,いたって普通の姿をしていた.あたしゃ関係ないですよーとアピールしているつもりだった.

半分ほど来たあたりで,いきなり胸から下腹あたりに大量の水を浴びせかけられた.ホースでバシャバシャと遠慮がない.思わず「やめてーやめてー」と日本語で叫びながら逃げ回ってしまった.水をかけてきたのはビルの掃除係と思しきオバちゃんだった.オバは笑っている.くそー,不覚をとった!

思いがけずびしょ濡れになった.こうなるともう容赦ない.その後しばらくして後ろからバケツで水をかけられた.否も応もない.戦争ってこうやって民間人を犠牲にしていくんだなって思った.いやはや.

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