2023年2月20日月曜日

韓国で考えたこと

2023年2月15日から17日まで,韓国の大邱(テグ)に出張した.といっても15日の夜にソウルに飛び,翌朝にKTXで大邱に移動,午後に仕事をして大邱で一泊したのち翌17日にはソウル経由で東京に戻るという慌ただしい行程である.

大邱教育大学を訪問し,異文化間交流教育プロジェクトの打合せをした件,仕事の成果としては当初の予想以上に実りある結果を得られ,今回の慌ただしい出張はたいへん意義深いものとなった.ただし,その話はまた別の機会に報告するとして,本記事では,今回の訪韓で感じたちょっとしたことを,2つ,ご紹介したい.

ハングル学習,言語学者の底力

まず,そもそも出張した仕事の内容にも近い,言語学習の話題である.

第2外国語を学ぶなら韓国語がよいと,日頃から私は主張している.なぜならば,簡単だからである.なにしろ隣の国なのだ,文法はほぼ一緒だし,言葉が近い.ハングルもすぐに読めるようになる.

今回,同行した言語学者のW先生に「3日間,韓国の街を歩いていればハングルは身につきますから,覚えましょう」とことあるたびに話した.街中の至るところにある看板に書かれている文字を示して,あれはこう,これはそれ,とばかりのインチキなハングル講座である.当初こそ,「えー,もう歳だし,無理だよ」と腰が引けていたW先生だったが,さすが第二言語習得をご専門にされているだけのことはある,1日でほぼ読めるようになっていた.

それだけではない.「ハングル一文字は漢字一文字にだいたい対応するんですよ」と説明しただけで,読むだけでなく意味も推測できるほど理解されていた.もともと日本語と韓国語の単語は似たような発音のものが多い.あとは写真や文脈からなんとなく推測するとだんだん分かってくる.

パッチムだのなんだのというハングル特有の言葉はあえて使わず,「こういう組合せなんです,文字が続くときはリエゾンするんです,逆に澄んだ音にするときは強く発音することを示すための棒が一本多いんです」というような曖昧な教え方のほうがスッと腑に落ちるんだそう.さらに「それは教え方が上手いんです」とかお世辞まで言ってくださるので,こちらも煽てられているとは分かってはいても,楽しい.

それにしても,以前から少し勉強していた私の韓国語理解力とほぼ同じレベルに,たった1日で到達するとは流石である.言語学者ってすごいなと感服した次第.

写真はawesomeあるいはnot badな大邱の繁華街.賑やかな街だった.

Wifiのインタフェースに困惑

ソウルから大邱までの往復は,KTX,日本でいう新幹線のような高速鉄道を利用した.2時間弱の移動である.暇つぶし,いや,仕事をできるようにという配慮なのか,日本の新幹線同様,車内でWifiが使えるサービスが提供されている.

次の図は,Wifiが繋がったときに現れる認証のためのウィンドウである.

これをスクロールしていくと,いろいろ但し書きが出てくる(次の図は最後までスクロールした状態).

ところで,「When you click Access button, we assume that you consent to our policy」という記述である.その意図するところはヨシとしよう.問題は,そのAccessボタンとやらが見当たらないことだ.

一番下にボタンらしきものがあるのでクリックしても,セキュリティモードのユーザガイドが出てくるだけである.皆さん分かりますか?

正解は,1枚目のスクリーンショット中央にある大きなWifiのロゴである.このロゴがAccessボタンなんだそうだ.ここをクリックすると,無事,Wifi経由でインターネットに接続できた.しかし,これがAccessボタンだと分かるまでは,何度も試行錯誤を繰り返す羽目になった.

うーん,これボタンなのかなあ,たしかに言われてみればボタンのようにも見えてくるけれど.国民性の違いなのか,私がポンコツなだけなのか……

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