2020年9月17日木曜日

報道を鵜呑みにしてはいけないという例

文科省調査で対面とオンラインの併用割合がどのくらいかという調査結果が出ている(次図.文科省資料より引用)


この結果に関する新聞各社の報道姿勢が新聞社によって異なるのが興味深い.「おおむね半々」の25%を,どちらに入れるかによって強調したい数値が異なってくるからである.メディアの報道にはこういう性質があるよということを理解するためにもってこいの教材となっているともいえる.

 朝日新聞

本件に関する朝日の報道には少しミスリーディングなところがあって褒められた記事ではないのだが,該当部分を切出すと次のようになっている.文科省発表をなぞった表現となっている.

「対面と遠隔を併用」と答えた849校のうち、「おおむね半分以上で対面」は56・4%、「ほとんど遠隔(対面は3割未満)」は19・0%。

読売新聞

読売新聞は有料記事のため中身をみることができなかった.見出しだけ引用すると次のとおり.対面授業「半分以上」65%という数値がどうやって算出されているのかは,記事を読めないので謎.

キャンパスライフ やっと…対面授業「半分以上」65% 後期「オンラインと併用」8割

毎日新聞

毎日新聞はオンライン強調派で「対面半分以下」が7割と主張.該当部分を示す.

80・1%に当たる849校はオンラインなどの遠隔授業との併用だが、このうち対面の割合が「おおむね半分以下」が582校と約7割を占め、依然新型コロナウイルスの影響が続いている実態が浮かんだ。

産経新聞

産経新聞もオンライン強調派?同じく,該当部分は下記のとおり.

ただ、その7割近くは授業の半分以上が遠隔で、対面授業は実験や実技が中心になるという。 

0 件のコメント:

コメントを投稿