2025年10月28日火曜日

タイ語と弁当(お気楽クルンテープ通信 Vol. 2)

昨日はリモートで東京に繋ぎ,オンラインでゼミをした.最初は向こう側の設定で学生がドタバタしていたが,まあ,なんとかなるもんだな.ITに関する専門家の端くれのつもりではあるものの,なかなかに感動的だ.ITの進化には目を見張るものがある.

ゼミが終わったあとに,近所のスーパーにシンハーを買いにいったら,「マイダーイ」と言われ,さながら勘定奉行がごとく手のひらをこちらに差し出された.午後4時半ころである.マイダーイというのはタイ語でダメという意味だ.それで「ああ今日はアルコールダメな日か」と思った.タイにはたまにアルコール販売禁止の日がある.どういう基準で決まるのかは知らないが,たまにぶち当たるととても残念な気分になる.

しかし,あとで識者に教えてもらったところによると,アルコールの販売は時間制限があって夕方は午後5時を過ぎないとだめなんだとか.彼のジェスチャーは「5時まで待て」という意味だったわけだ.

「ダーイ」というのは可能を表す助動詞だそうである.いま私がこちらで居を構えたマンションの玄関には顔認証装置があるのだが,認証されると「……カオダーイ」と音声で案内が流れる.最初のほうはまだよく聞き取れない.それで,カオというのは入るという意味で,カオダーイは「入れます」ということになる.それにしても玄関を通る都度「顔だーい」って言われて,顔認証なんだものそりゃそうでしょという思いが頭に浮かび,心のなかでいつも苦笑いしてしまう.

さて,「マイダーイ」である.「マイ」は,否定を表す.レストランで「マイペ」と伝えると,料理の辛さを抑えてくれる.「ぺ」は辛いという意味であり,私は辛いのが好きなのでもっと辛くしてくれはなんと言うのか?と聞いたら「ぺ・マクマーク」というのだそうだ.マクマークは,もっともっと,という意味らしい.マイペンライのマイも,おそらく無問題の「無」なんじゃないかな.ということで,もうお分かりだろう.マイとダーイ,なので,マイダーイは「できない」=ダメ,ということなのだと理解したが,どうかな?

タイ語といえば,こちらに来て毎日一つずつタイ語の文字を覚えていこうと頑張っている.Duolingoにタイ語のコースがないのがとても残念だ.Duolingoは韓国語を勉強するのにとても役立った.韓国語とタイ語には共通点があって,両者はいわゆるプレースホルダに相当する文字を持つ.韓国語の「ㅇ」とタイ語の「อ」である.日本語や英語にはない概念なのでなかなか馴染めないが,他の言語でもあるのだろうか,面白いよね.

韓国語との共通点をもう一つ.タイ語でいろはの「い」に相当する「ก」は「kɔɔ kài」(コーカイ)と読むのだが日本人の私が耳で聞くと「ゴーカイ」に聞こえてこれは韓国語の「ㄱ」に通じるものがある.韓国語の「ㄱ」も澄んだり濁ったりする.濁音と清音の聞き分けはけっこう難しい.

ところで,話は変わって,弁当の話.

この部屋にキッチンは付いているが食器と調理器具をまだ揃えていないのでコンビニの弁当にだいぶ世話になっている.セブンイレブンが歩いてすぐのところにあるので便利このうえない.で,どんなものを食べているかというと,食べかけの写真で恐縮だがこんな感じ.これで50バーツ前後なので日本円にしてだいたい250円くらい.まあリーズナブルではある.

これがおしなべて辛いのだ.私は辛い食べ物は問題ない,というか,どっちかっていうと好きなので,私にとってはウェルカムではある.しかし,そんな私でもけっこう辛いと感じるほどの辛さである.これ,辛いの苦手なひとは厳しいんじゃないかなあ.

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