列車に乗ってロッブリーを訪れた話の続きである.駅を降りて,祭りが行われている会場のはずの,プラ プラーン サーム ヨート(Phra Prang Sam Yot)寺院に歩いて向かった.駅からすぐである.5分もかからない.
ところが同遺跡は閑散としていた.観光客がいないわけではない.私と同様,祭りを目当てに来ているらしい欧米人ぽい観光客もちらほら,数人,歩いている.ちゃんと調べてこない,いや,調べてはきたんだが,十分な情報を得られなかった粗忽者が私の他にもいた!と思うと安心する.
どうも,今年は,数ヶ月前に猿たちの大量捕獲をやったらしく,祭りも中止になったらしかった.なんたること.それでも,路地裏には生き残っていた猿たちがいて,ああ,やはりここは猿の街なんだと,わざわざやってきた自分を納得させたのであった(写真).もうそれで満足である.
そんなわけで,祭りの賑わいは体験できなかったが,かえって静かに観光できたのは良かったのかもしれない.プラ プラーン サーム ヨートで観光チケット200バーツを購入,ふらふらと街を散策してみることにした.
なお,プラ プラーン サーム ヨートを観るだけなら50バーツである.というか,外から観るだけで十分と思われ,拝観料を払う必要もないかも.
200バーツのチケットを買うと,プラ プラーン サーム ヨートの他に,ワット プラ シー ラタナー マハータート(Wat Phra Sri Rattana Mahathat),クライソンシーハラート宮殿(Kraison Siharat Palace),バーン・ウィチャエーン(Wichayen Residence)に入場できる.クライソンシーハラート宮殿はかなり離れた位置にあったので断念したものの,残りの三つは歩いて回れるエリアにあるので散策することにした.
今回は,プラ プラーン サーム ヨート,バーン・ウィチャエーン,ワット プラ シー ラタナー マハータートの順番に回った.
バーン・ウィチャエーンからワット プラ シー ラタナー マハータートに向かう途中,市街地を通り抜けていくと,テーサバーン1市場というマーケットがあるエリアがある.このエリアは街全体が露天市になっていて,とても活気がある.何かを買わないまでも,そぞろ歩きするだけで楽しかった.
ワット プラ シー ラタナー マハータートも,観光客はほぼおらず,ゆっくりと時間だけが流れていく感じを体感できる.天気もよく,ゆったりとした時間が素晴らしかった.
ワット プラ シー ラタナー マハータートは駅前にある.アユタヤ王朝に思いを馳せる時間を堪能し,駅に向かうと,ちょうど10:56発バンコク行きの列車が来るところだった.帰りは座席指定なし,28バーツ.日本円にして100円ちょい.タイ国鉄は貨幣価値の感覚を狂わせる.
往復5時間,滞在わずか1時間のショートトリップではあったが,十分に堪能した.ロッブリー,いいとこですよ.
