日本の友人とタイ料理の話をしていて「私はヤムウンセンが好き」と言われたので驚いた.ヤムウンセンなんて,けっこうマイナーなタイ料理じゃないかな?ヤムは混ぜる,ウンセンは春雨を意味するそうで,ようは春雨のサラダみたいなやつ.で,御多分に洩れず,辛い.
ヤムウンセンに似たような料理で,チェンライに行ったときに同行の先生に勧められたものが,ヤムミーチェンラーイである(写真).これはたいへん美味しかった.
ヤムは先ほど出てきたヤムと同じで,混ぜるを意味する.ミーは麺.これは日本や中国から東南アジア全体でミーとかメンとか,同じニュアンスの発音で共通している言葉なのが面白い.すなわち,ヤムミーチェンラーイとは,チェンライ風混ぜ麺,といったところだろうか.
中央の麺に突き刺さっている2本の唐辛子が象徴するように,やはり,辛い.が,旨い.周囲に持ってあるキュウリや,錦糸卵みたいな卵焼き,ソーセージなどを混ぜて食べる.右端にあるライムのような柑橘類を絞るととても爽やかな味になる.
手前の唐揚げのようなものは,日本ではあまり見かけない料理である.一方,東南アジアではわりと見かける.インドネシアでもしばしば供され,土産屋でも大きな袋に入れて売られているのを何度も見た.これは何かというと,豚の皮を揚げたものである.
豚の皮のフライと聞くとギョッとするかもしれないが,これが意外と美味しい.サクサクした食感で,ビールのお供としても優れている.
タイではわりとよく食べられている一方で日本ではあまり食べられない料理といえば,カノムチーンがある.カノムとは,お菓子やスナック類を表すタイ語で,チーンは中国.中国人がおやつのように食べていたという語源を持つ料理で,その実態は,米粉の素麺である.タイのソウルフードと言われることもあるらしい.
素麺に,カレー風味のソースをかけて食べる食べ方が一般的なのだとか.何年か前に,ナコーンシータンマラートという街に出張することがあり,そのときに連れて行かれたカノムチーン屋はなかなかすごかった.
次の写真はそのときに撮影したものだ.米粉の素麺にカレーソースとフレッシュハーブをこれでもかという具合にかけて,最後はワシワシと混ぜて食べる.
グリーンカレーやフィッシュカレーなど,多様なカレーソースと,ものすごくたくさんの葉っぱ類が出てきて,飽きない.美味しいので箸も止まらない.いや,スプーンとフォークか.いずれにしても,止まらない.気付いたときには腹パンパンになっていた.


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