2023年8月14日月曜日

帰ってきたグローバル・スタディーズ

5年ぶりに実施した日越学生交流イベントは成功裡に終了した.

2014年から2018年までの5年間,毎年お盆前の時期に「グローバル・スタディーズ」という科目で学生をベトナムに連れていっていた.この科目は,日本人学生(中大生)とベトナム人学生の国際交流を目的とするものである.

この写真は,第1回に参加した学生が作成したポスターの一部分である.このポスターは,グローバル・スタディーズの各プログラムを紹介するものだ.

本科目は,カウンターパートであるNECベトナムの皆様に多大なるご協力をいただいて実施していた.2014年に企画した際に「これはとてもよいプログラムなので10年は続けましょう」と約束していたものだが,2019年,新設学部に私が異動したため,いったんペンディングとなっていた.そこにCOVID-19パンデミックである.気付けばその後の4年間,何の対応もせずに過ぎてしまっていた.

NEC側の体制もずいぶん様変わりしたため一からの出直しとなったものの,2023年の今年,なんとか5年ぶりに同プログラムを再開できた.今年は8月6日〜12日のスケジュールで12名の学生が訪越し,そのうち7日〜9日の日程でワークショップを実施した.

初回の実施からおよそ10年経って感じたことは,昨今ベトナム社会のIT化が著しく,いまや「日本のITでベトナムの社会課題を解決する」というテーマ設定がいささか不自然なものになってしまったということである.その点については,次年度以降は少々建て付けを変えねばならないだろう.

日本人学生側のコミュニケーション力もだいぶ向上していた点も,第5回までとの違いとして感じられた.これは,今回からの実施が「国際情報学部」生の課外活動だったからかもしれない.もちろん英語力に乏しい学生も多少は混じっていたが,言葉の壁を乗り越えて積極的にコミュニケーションを試みる姿勢がみられた.

活動が終了した後に日越の学生間で人的ネットワークが確立されていたのはこれまでと同様である.さらにSNSで当たり前に繋がるようになったので,今後も友情が維持されていくことを期待したい.実際,本プログラムはalumniの交流が続いている.ある年のベトナム人参加者が大学卒業後に東京で働くようになり,その年の参加者が何年か後の再開として東京で飲み会をしたこともあった.皆,立派な社会人になっていて,感動した.

今回の学生たちに関しても,今後,積極的な交流が続くことを望むところである.

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