2021年10月27日水曜日

仕様の不具合防止には想像力を鍛えるべし

オンライン異文化交流授業を支援するDialogbookという仕組みを開発している.昨年度は日本と台湾を結んでパイロットプロジェクトを実施したが,今年は規模を拡大して,日本と台湾,タイ,インドネシアと各地を結んだプロジェクトが進行中である.

昨年度のプロジェクトでは,各グループの招待リンク情報が散逸して「ではやってみましょう」の掛け声の後に,オンライン・グループの接続に手間取るという状況が発生した.その反省を踏まえ,Dialogbook ver. 2 には,コネクション管理の仕組みを導入した(下図の中カラム).

このカラムには,次回のミーティング情報が表示される.ミーティングとは異文化交流授業回のことで,そこに各グループは接続情報(connection information)を登録できるようになっている.

事前に複数のミーティング情報を登録できるようにしたので(次図),直近のミーティングだけを表示するようにした.接続情報を入力する際に,直近のミーティングに限って登録できるようにすることで,操作を簡単にしようと考えたからである.

ところが昨日,某チームから「先生!登録した情報が,消えてしまいました!」と悲鳴が伝わってきた.現在時刻以降で直近な開始時刻を持つデータを表示するという仕様だったため,開始時刻を過ぎて参照すると登録した情報が表示されなくなってしまっていたのである.

たしかに,授業が始まってから,「ではここを参照して接続しましょう」ということもあろうなあ.

幸いにして,接続情報はバックアップをとってあり,Excelの表にまとめていたということで,大事に至ることはなかったと聞いてほっと一息ついたが,焦った焦った.ローテクだが,そういう配慮に救われることもある.

現在時刻から1〜2時間前を基点として,そこから直近の開始時刻が設定されているものを表示するようにすべきだった.なかなか事前には気付きにくい仕様のバグといったところだろうか.どのような使い方がなされるのか,想像力を鍛える必要があろうなあ.

0 件のコメント:

コメントを投稿