2024年7月28日日曜日

ゴーアラウンド体験談

今回のニース出張は,行き帰りともロンドンのヒースロー空港経由という旅程で出かけた.ロンドンまではJL,ロンドン - ニース間はBAの利用である.事件(というほどでもないが……)は帰りのニースからロンドンに向かう便,BA345便で発生した.

ニースからロンドンまでは2時間強のフライトである.遅い昼食がてら,搭乗前にラウンジでしこたま飲んでいたので,機内ではずっと眠っていた.気がついたらロンドン上空,ゆっくりと降下しているのを感じ,「ああ,着陸か……また遅れたな,乗換え大丈夫かな」などとウトウトしつつ,ヒースロー空港の滑走路にアプローチする様子を窓から眺めていた.

すると,突然の加速で急上昇である.ナンダなんだ?と,びっくりした.次に示す図は後からflightrader24で調べたそのときの記録である.南東から飛んできて,ちょっと待たされて東からヒースロー空港にアプローチ,ゴーアラウンドで北側をくるっと回って再度の着陸という軌道が描かれているのがお分かりだろうか.

このflightrader24というサービスで当時の飛行経路がバッチリわかってしまうのもすごいが,さらに掘ってみたらもっとすごいアイテムが出てきた.それが次のツイートである.

これはスクリーンショットだが,実際のビデオは(消されない限りは),https://x.com/AirportWebcams/status/1816876074195718638にアクセスすれば見られる.ともあれ,原因は,着陸しようとした滑走路から退かねばならんやつがモタモタしてたから,ということらしい.

これまで,国内外を問わず飛行機であちこち出かけてるけれども,ゴーアラウンドを経験したことがなかった.今回が初めての体験である.国交省の資料によれば羽田でも1年に100回程度は発生しているらしいので,さほど珍しいものでもないらしいが,私にとっては珍しい経験だった.

そして何より,flightradar24だのAirport Webcamだの,いまはサイバー空間に何でも記録されてしまう時代なんだなあ,ということをあらためて実感した出来事であった.

2024年7月25日木曜日

こんなところでHCD(6)

こんなところでHCDのシリーズ6回目は,またしてもホテルのバスルームからお届けする.

まずは次の写真を見ていただきたい.このシチュエーション,たいへん使いにくい状況が発生するのだが,お分かりだろうか?

そう,便器に座って用を足したあと,トイレットペーパーを使おうとすると体を右に捻らねばならず,とても使いにくいのである.

実際に使ってみればすぐに分かるこの不自然さ,正解は,次の写真のような配置であろう(雑なコラですみません).

このような問題は,プロトタイプを作ってユーザテストしてみれば一発で解決する.というか,そもそも経験値として共有すべき課題のような気がしなくもないが,ホテルの水回りの使いにくさが世界各地で見られるのは,建築業界になんらかの問題があるのではなかろうか……