2025年11月3日月曜日

通勤事情(お気楽クルンテープ通信 Vol. 6)

なんだかんだ言ってKMITLにきちんと通勤するのは今週からだったりするわけで,まあ,先週まではこっちでの生活基盤を整えていたといえばカッコいいけれども,実態は,なんとなく漂うままに流されていたらこうなった,という感じではある.東京から持ってきた宿題が山のようにあって,それを片付けるのに必死だったせいでもある.

いずれにしてもKMITLで私のホスト役であるF先生と今日,ミーティングする予定になっていて,でも時間が決まっていなかったので「今日は朝から夕方までKMITLで仕事している予定だからいつでもいいよー」とメッセージを送っておいたのだが返事がない.それで,今朝,少し遅れたかなと9時過ぎに研究室に行ったら,いたよ.F先生が.先に来てた.

もう,なんか全てがこんな感じで,一言でいうとマイペンライなわけだが,こいうテキトーさ加減というか,ゆるさが素晴らしい.もう日本には戻れない.そんなことないか.

さて,今回は私の通勤事情について少し語ってみたい.すでに説明したようにバンコク市内のわりと中心部に近いプロンポンというエリアに居を構え,ここから郊外のKMITLに通っている.日本でもいろいろな路線を使って移動できるように,その通勤手段にはいくつか方法がある.

今朝は,遠回りだが乗り換えは2回でARLを始発から乗れて座れるというメリットがある方法を選んだ.まず,BTSでプロンポンからパヤータイまで行き,そこでARLに乗り換えてラカバンで降りる.ラカバンでSRTに乗り換えてひと駅,KMITL構内にあるプラチョムクラオ駅に至るというルートである.なお,安さと乗り換え回数の少なさを追求するなら,パヤータイからSRTに乗るという選択肢もある.ただ,このSRTがちょっと曲者なのだ.それについては後述する.

乗り換え回数を厭わなければ,BTSでひと駅,アソークで降りて地下鉄,MRTに乗り換え,これまたひと駅,ペッチャンブリーで降りてARLの最寄駅であるマッカサンに乗り換えるという手がある.SRTのマッカサン駅でもいい.

ただ,乗り換えが実に面倒なのである.なぜなら,都度,切符を買わねばならないから.

MRTはVISA touchで乗れるようになったので,面倒はない.BTSも,プリペイドカードがあるようなので,そのうちそれを買っておこうと考えている.しかし,ARLとSRTはキャッシュオンリーである.しかも,SRTは,大きな駅は別として,無人駅では車内で精算.マッカサンのような都市の駅でもそれだから,まあ,自由奔放というかなんというか,まあ,要するに,マイペンライ.

そんなわけで,ドアトゥドアで1時間強の通勤である.ちょっと長いけど,そんなもんかなという感じ.ただこの感覚は,タイ人には理解し難いようである.まあ,そうだよね.東京の通勤事情が異常なのだ.23区内の自宅から多摩キャンパスに通っていたことを考えると屁でもないが,そんな感じで通っている.

で,自宅からKMITLまでの通勤,最後のSRTが鬼門なのだ.これが1時間に1本,あるかないかというチョー過疎ってる運行で,しかも,時間通りに来ない.今朝は8時50分にラカバン駅に来るはずの列車が9時に来た.帰りは,KMITLのもう一つの最寄駅であるフアタッケー駅に16時8分に来るはずの列車が,16時ちょい過ぎに来た.タイムテーブルはあまりアテにならない.

余談だが,KMITLのキャンパスはだだっ広くて,プラチョムクラオとフアタッケーという駅が構内に二つある.北大の最寄駅として,北12条,北18条,北24条と三つの駅があってみたり,東大の最寄駅が本郷三丁目と東大前と二つあったりするみたいなもんかな.

それで,まあ,今朝の通勤時,なんとかプラチョムクラオまでたどり着いのだが,そこは無人駅.しかも,改札口も柵もなにもない.みんなどうしてるんだろうと,学生たちと思しき若者たちの後についていったら,線路を歩いてキャンパスに入っていった.

若いころ,終電を逃した目蒲線で,寮に帰るために近道しようと線路の上を……ゲフンゲフン,それはともかくとして,この歳になってスタンドバイミーみたいなことをするとは思わなかったよ.

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